第一章 光の使い魔たち
王都-トリスタニア-part1/その名はゼロ
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かねない。平民たちがあんなことを言うのも、自分たちに不義理があるが故だ。でも…納得できるわけもない。自分たち貴族だって必死なのだから。
「でも、気になるのはやっぱ噂の鎧の巨人だよな」
「ああ、今日学院から来た貴族連中が噂してた奴か。ええと…ウルトラマンって奴?」
気が付くと、話は貴族への不平不満から、学院の危機を救った鎧の巨人の話にすり替わっていた。サイトもこの話ばかりは聞き逃さずにはいられない。
「貴族連中が敵いもしなかった円盤をあっさりとやっつけたんだ。正直圧巻だったぜ」
すごく興奮気味に語る平民たち。キュルケは、ウルトラマンの名付け親のような立場にあるサイトを見やる。
「ウルトラマンって名前を広めたの、ダーリンだそうね。どれぐらいウルトラマンのことを知っているの?」
そうだな…とサイトは腕を組んで知りうる限りのウルトラマンのことを説明してみることにした。
「俺の故郷にはたくさんのウルトラマンが、俺が生まれる以前から姿を見せていたんだ。初代ウルトラマン、ゾフィー、セブン、ジャック、エース、タロウ、レオ、アストラ、80…そして俺が実際に生で見たことがあるメビウスとヒカリ。光の国って呼ばれる星から来たから、まだ同胞が数えきれないほどいると思う」
「と、とんでもない世界ね…」
あんな巨人たちが何人も確認されているとは予想外だったので、ルイズとキュルケはかなり驚いていた様子。タバサも相変わらず表情一つ変えず本を読んでいたが、ちゃっかり本を読みながらサイトの話を興味深そうに聞いていた。
「でも、それならあの鎧の巨人にも名前を付けてあげたらどうかしら?他にも仲間がいるのに、あの鎧のウルトラマンだけ名前を持たないなんて寂しいじゃゃない」
「『あ〜…』」
すると、キュルケから突拍子もなく名前を付けてみないかと提案した。
やばいな。確かルイズの不名誉な二つ名とかぶっているから『ウルトラマンゼロ』って言うのを控えてたんだけどな…サイトは自分の変身するウルトラマンに変な名前を付けられることはできれば避けておきたい。それは彼と同化しているゼロ本人も同じだった。
すると、ルイズが真っ先に意見を出してきた。
「ふふん、それならいい名前があるわよ!ウルトラマンジャイ…」
「ジャイアンって…どこの餓鬼大将だ。俺反対」
「ご、ご主人様の意見に反対する気!?」
『…俺もそんな名前はやだな』
どのみち反対しておきたいのだ。ゼロと同化している身としては。はあ、でもどうやって彼の名前をうまく伝えられることやら。
「だったらウルトラマンスーパーデラックス!」
「言いにく過ぎて舌を噛むわ」
キュルケもあきれ顔だ。名前が長いことには、自分たちがそうであるので敢えて突っ込まない。しかも極めつけはタバサの止めの一言。
「ネーミングセンスなさす
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