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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
第一章 光の使い魔たち
王都-トリスタニア-part1/その名はゼロ
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でボロボロになっていた魔法学院だが、教師と自ら手伝いを申し出た土系統メイジによってある程度修復が済んでいた。それでも星人の攻撃の爪痕は深い。まだところどころ攻撃された外壁、中庭、校舎にひび割れ、焼け跡が残っている。ルイズの失敗魔法で壁にひびが入れられたりガラスを割られたりするなどの被害はあるが、こればかりはそれ以上だった。
 被害状況もだが、同時に学院の教職員が無視してはならない問題があった。赤い円盤、クール星人と、それを撃退した鎧の巨人。これらのことを報告するために学院長であるオスマンは王室に直ちに報告に伝書鳩を飛ばして知らせた。ただし、サイトのことは伏せておくことにした。彼のおかげで星人の魔の手から救われたものがいる以上、恩人を厄介なポジションに立たせたくはない。混乱の中で出せた彼なりの恩返しだった。
 先日の事件は、生徒たちの間でも話題になっていた。クール星人の円盤に対しては、この世界における神『始祖ブリミル』の敵である種族『エルフ』がこの大陸を侵略するために用意した恐るべき兵器だとか、遠く離れた大陸『ロバ・アル・カリイエ』より現れた侵略者だとか。侵略者、という点では間違っていない。だが、この星とは別の星からやってきた種族が現れたと言う点までは当てることができなかった。平民たちはともかく、そもそも自分たちより優れた種族の存在をこの国の貴族はほとんど信じようともしない。人間よりも優れていると噂されているエルフの存在を認知しておきながら、彼らを宗教上の問題からか、とにかく始祖の敵と断定しているために、恐怖している他に見下している面もあったのだ。そんな矛盾じみた事実があるのにそれを無視する辺り、サイトは貴族に対して正直好印象を抱けなかった。まともな印象を抱けた貴族は今のところルイズ(ただし、召喚された直後の態度についてはちょっと根に持っている)やギーシュの一件で、少なくともルイズ・キュルケ・あとはあまり高慢な態度をとらないタバサにギーシュに二股をかけられたモンモランシーくらいだ。
 ギーシュについてはあの決闘の詫びとして彼から花束を贈られた。曰く、助けられたことと自分が間違っていたことに気づかせてもらった恩義だという。捨てるのももったいないしせっかく謝りに来てくれたので花瓶に移してルイズの部屋に飾ることになった。あの事件後彼はモンモランシーとケティに土下座して謝って、何とか許しをもらったらしい。ただし、彼氏彼女という形の復縁は流石に無理だった。今回の二股騒動でギーシュの貴族以前に一介の男としての評価は一気に落ちたに違いない。それでもめげないだろう。何せ彼は二人に許しをいただいてすぐに相変わらずのキザな男に戻ったのだから。いつまでも落ち込んだままよりはましかもしれないが…なんだろう、残念な奴である。
話を戻そう、円盤の他に…いや、これこそが驚くべきもの
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