暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos25終宵は明けて、しかし黄昏は訪れる〜Heil und Unheil〜
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「な、な、何を言うてんのや! 大丈夫なわけないやんか! 寂しくないわけないやんか! リインフォースが居らんくなって、シグナムもヴィータもシャマルもザフィーラも・・みんなが居らんくなったら、それのどこが幸せや! 認めへん、そんなん認めへん!」

わたしも涙が溢れてきた。すると「あたしだって、あたしだって嫌だよ! 離れたくない、ずっと一緒に居たいよ、はやて!」ヴィータも大泣きし始めた。シャマルも「う、う、うぅぅ、わ、私だっで〜〜〜!」両手で顔を覆ってへたり込んでしもうた。見ればシグナムも少し涙を浮かべてて、ザフィーラもホンマに辛そうな表情や。それが余計にわたしに涙を流させる。

「すまない、言い忘れていた。守護騎士プログラムも同様に私から切り離した。だからお前たちはこれまで通り、主はやてやルシルと共に生きていくんだ」

リインフォースが涙を零しながらも優しく微笑んだ。シグナム達はもちろん、わたしも息を呑んだ。

「それだけではない。主はやて。防衛システムを失ったことで私からの侵食も止まり、あなたの下半身麻痺も時を置けば快方に向かいます。ですから以前のように自らの足で立ち、歩けることが出来ますよ」

「そんなん・・・そんなん、リインフォースが居らんくなるくらいなら、ずっと歩けんでもええ・・・!」

「主はやて。そんな悲しいことを仰らないでください。あなたは夢見ていたはずです。己の足で立ち、歩き、ルシルやシグナムら家族と遊びに行くことを。それが叶うのですよ?」

「そやからって、素直に喜べるはずないやんか! リインフォース、なんとかして戻せへんの!? わたし、なんでもするから! 管制権限が使える今なら、新しく機能を作って追加できたりするんやないの!?」

「・・・もう、戻りません。半年間と掛けて緩やかに崩壊します。それは覆すことの出来ない、運命です」

ギュッと抱きしめてくれるリインフォースに「なんで、そこまで・・・」ホンマは解ってることを訊く。

「私はあなたの魔導書です。新たに祝福の風リインフォースという美しい名を頂き、止めてほしかった呪いの旅路を終わらせて頂いた、とても幸福な魔導書。ですからその力を以ってあなたを、そして騎士たち家族を守らせてください」

リインフォースの決意は固かった。それやったら、「残り半年間、うんと幸せにするからな・・・!」リインフォースが居なくなるまでの短い時間、わたしは、わたしらはリインフォースの為になんだってする。リインフォースの人差し指で涙を拭ってもらった目でみんなを見回す。シグナムとザフィーラは真っ直ぐリインフォースを見詰めて、ヴィータもシャマルも涙を袖で拭って、強く頷いた。ルシル君も頷いてくれた。

「リインフォース。シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ、そしてルシ
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