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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos25終宵は明けて、しかし黄昏は訪れる〜Heil und Unheil〜
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†††Sideルシリオン†††

ナハトヴァールの弱りに弱ったコアを、シャマル達が衛星軌道上にて待機しているアースラ前へと長距離転移させた。先の事件では、コアの結末はシャルの真技での消滅だったが、今のシャルは真技が使えるほど余裕はないため、見送った。
僅かな待機時間の後、アルカンシェルにてコアを蒸発させることが出来たとエイミィから連絡が来た。ああ、終わった。あとは、リインフォースを天へと還す、というあのイベントをこなすのみ。

(嫌だな。はやての泣き顔を見るのは。今の俺にはキツイな。とは言え、ツヴァイが生まれる為に、どうしても消えてもらわなければ・・・)

ナハトヴァールの完全消滅を喜び合っているはやて達を見守りながら、この後に訪れる悪夢に頭を痛める。先の別離の時、はやてとリインフォースのやり取りの時には少々もらい泣きしそうだったことを思い出す。
しかし今回は、はやて達と深い関わりを持っている。しかも涙もろくなってしまっている今の俺に耐えられるかどうか不安を抱いていたところで「いやぁ、魔力がスッカラカンだよ」シャルが腹をくぅくぅ鳴らしながら側へとやって来た。あぁ、そうだ、コイツもどうにかしないと。

(ヘルシャー・シュロスを展開するためとは言え、前世シャルの人格を一時的にさらに強く表側に引っ張り出してしまった・・・)

シャルとのキスは、俺の神秘を使用してシャルの魂に眠っている神秘の塊(キルシュブリューテ)を完全覚醒させる為のものだった。そうすることでシャルを魔術師へと昇華、俺の創世結界・“神々の宝庫ブレイザブリク”に眠る彼女の創世結界・“剣神の星天城ヘルシャー・シュロス”を展開させ易くした。結果は大成功だった。だが、喜んでばかりはいられない。イリスの本来の人格がシャルの人格に押し潰される前に、この手でシャルの人格を・・・。

「そうだな。俺も失いすぎてフラフラだ」

グッと握り拳を作って震えを無理やり止め、声を掛けてきたシャルへとそう返す。七美徳の天使アンゲルスと七元徳の使徒アポストルスの大半を奪われ失った。記憶も一緒に失わずにいるのは、未だに天使・謙譲インダストリアや使徒・知識サピエンチア、使徒側の節制テンパランチアの3体が残っているからだろう。その3体が記憶を補完してくれている。

「シャル。君はこれからどう――」

「主はやて!」「はやて!?」「はやてちゃん!?」

俺の言葉を遮ったのはリインフォースとヴィータ、シャマルの悲鳴だった。脳裏に過ぎったのは、はやてが気を失って倒れるシーン。いきなりの融合に強大な魔法の連続行使、これまでのナハトヴァール侵食による体力・精神の弱体化、当然すぎる結末だ。融合解除されたリインフォースに抱えられているはやては完全に意識を手放していた。

「クロノ! 今すぐにはやてを
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