助けを求める声
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それを聞いたなのはは
「そっかー。二人ともすごいよね」
「でも、なのはは喫茶翠屋の2代目じゃないの?」
「うん、それも将来のビジョンの一つなんだけど…エミルお兄ちゃんのほうが向いてるし、やりたいことが何かある気がするんだけど、まだそれが何かはっきりしないんだ。私、特技もとりえも特にないし」
その言葉を聞いたとたんアリサはなのはにレモンをぶつける。
「バカチン!自分からそういうの言うんじゃないの!!」
それにすずかも続く。
「そうだよ。なのはちゃんにしかできないこときっとあるよ」
「大体アンタ、理数の成績はこの私よりいいじゃないの?それでとりえがないとはどの口が言ってるの!」
アリサはなのはの口を引っ張り始め、エミルに顔を向けると、もくもくと弁当を食べていた。
「ちょっとそこ!なのはの兄貴ならあんたもなにか言ってやんなさいよ!」
そこでようやく顔を上げ。
「なのは、自分を卑下するな。それにお前のやりたいことだってそのうち見つかるさ、まだ9歳なんだしそこまで悩む必要はない」
「あんた、たまに老けて見えるわね……」
「……」
そんな感じで昼休みは過ぎ去った。
そして放課後、4人は並んで歩いていた。
するとアリサが何かを思い出し。
「あ、こっちこっち!」
指差して皆を呼び始めた。
「ここを通ると塾に行く近道なんだ」
「そうなの?」
「ちょっと道悪いけどね」
4人でその道を通ることになり歩き始める。
俺は道に入ったとたん変な気配を感じていた。
(なんだ?この気配)
横で歩いていたなのはに目を向けると何かに気付きハッとした表情になる。
「なのは?」
その声に前を歩いていたアリサとすずかが振り返る。
「どうしたのよ?」
それになのはが
「ううん。なんでもない」
「じゃあ、行こう」
「うん」
そして再び歩き始めると
『助けて』
「「!?」」
俺は動きを止める。なのはも同時に動きが止まる。
それに前の二人が振り向き
「なのは、エミル?」
「今、何か聞こえなかった?」
となのはが聞いてみた。エミルはなのはも聞こえていたのかと驚く。
「何か?」
「なんか、声みたいな……」
「別に」
「聞こえなかったかな……」
なのははきょろきょろし始めるとまた。
『助けて!』
声が聞こえた。なのはは、走り出す。
「なのは!」
俺も追いかけ始めたことで、後ろの二人は驚いて
「なのは、エミル!」
「なのはちゃん、エミル君!」
俺はすぐになのはに追いついた、なのはより俺のほうがずっと足が
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