暁 〜小説投稿サイト〜
やはり俺がワイルドな交友関係を結ぶなんてまちがっている。
実は、里中千枝は気が使える。
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あたしもそう。確か…………そうだ! テレビに引きずり込まれる前じゃんよ!」
「マジかよ!?」
花村が着ぐるみを睨みつけると、
「むっ……ということは、キミ達がココに手を突っ込んでた人らクマね!」
と、ビシリとこちらに指を突きつけてきたのだが。
「てめぇが俺たちをココに引っ張りこんだのか!!!」
「ヒ、ヒィっ」
花村がにじり寄ると、途端に手のひらを返した。
「く、クマはただ向こうでイタズラしてるのが誰か知りたかっただけクマ。べ、別にキミ達に危害を加えようとか思って無いクマ。だから…………お助けーっ!」
「問答無用っ!」
飛びかかった花村に押し倒される。
「…………弱ぇ」
花村と着ぐるみが組んず解れつしているのを眺めていると、着ぐるみの頭が取れた。
どうでもいいけど、組んず解れつって海老菜さんが好きそうなワードだよな。腐女子って着ぐるみも守備範囲なんだろうか。
いや、いまは本当にそんなことどうでも良いや。最近現実逃避の回数が増えすぎて困る。もっと平和な日常を俺は強く望む。
「…………中身が、無い……!?」
そう、そうなのである。なんと着ぐるみには中身が無かったのである。
なんだよ、何? どっかから遠隔操作でもしてるの? の割には、着ぐるみのなかは完璧な空洞で、そんな装置どこにもついていない。
マジで生き物な訳? こいつ。
混乱気味な俺たちに、二つに別れた着ぐるみの、胴体の方から声がした。
「…………起こして」
弱い事に変わりはないようだった。
相変わらずのヘタレっぷりに呆れつつ、ともかく言うとおりにしてやろうと、近くにあった頭の方に近づいたときだった。
「この気配……っ!?」
花村が起こそうとしている胴体の方から緊迫した声がした。
何か起きたのかとそちらを向く。
見ると、花村と里中が俺の後ろを指差しながら、アワアワやっていた。
「やっぱり……シャドウが来たクマ!!」
「ひ、比企谷先輩!」
「後ろ、後ろ!」
うわ、見たくねえ。これはあれだろ? 振り向いたら、アホが見〜る〜、とか言われるやつだろ? そうなんだろう?
「…………っ!!」
そこにいたのはこれ正真正銘化け物だった。
クマの着ぐるみなんて目じゃない。一目見て異質と分かるその姿。
「ソイツらはシャドウクマ! 暴れ出すと手がつけられない、この世界に蠢く影クマ!!」
空飛ぶボールに舌が生えた。簡単に表すならそれで済む。
だが、現実に奴らと相対すれば分かるだろう。奴らの存
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