暁 〜小説投稿サイト〜
やはり俺がワイルドな交友関係を結ぶなんてまちがっている。
実は、里中千枝は気が使える。
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には里中が反応した。
俺としても意外としか言いようがなかった。ここ二日で見てきた小西のイメージとは結びつかない。
俺の拒否をガン無視で迫ってくる彼女は、むしろノーガードで殴りまくってくるタイプだと思っていた。
「だから比企谷先輩が小西先輩と二人でいたって気づいたときは、正直ギョッとして……なんかあったのかな、って」
ああ、あの警戒の目線にはそういう意味も含まれていたのね。
だが、彼の話を真に受けるのなら、今日小西の方から二人きりの状況をつくってきたのはおかしい。
おそらく、といっても本当に主観的な話になってしまうが、きっと花村は小西のことを良く見てきたのだろう。
そんな彼が持っている小西像と、俺の見た小西のイメージとのズレ。
考えられるのは。
まず、俺が他の人間の持たないものを持っていた場合。
ぼっち、違う。腐った眼、無いな。転校生…………転校生か。
とはいえ、転校生だからなんだというのだ。
こちらの可能性は排除だ。
となると…………ああ、これだな多分。
二つめ、俺が男として見られていなかった説。これ採用。
また、つまらぬ解を出してしまった。
「……比企谷先輩、ホントに何か知らないっすか?」
「……すまんな」
ここで小西の元気のなさの原因をぶっちゃけてしまうのは簡単だ。
だがそれはあくまで俺の勝手な予想であり、確かなものでない。
それに加えて、きっとこれは、知り合って間もない俺が軽々しく立ち入っていい問題ではない。
人間関係は脆い。去年の奉仕部崩壊における最後の一押しが生徒会選挙の一件だったように、何らかの外的要因で簡単に崩れてしまう。
もし俺の不用意な発言が彼らの関係を壊してしまったら。
その責任をとる覚悟は、俺にはない。
「…………あ!」
停滞した会話のなか、里中が何かを気づいたように顔をあげた。
「先輩、小西先輩と同じクラスってことは、二人ともモロ組じゃん? モロキンに絡まれてるとかは?」
「あー…………どうなんだ?」
正直、諸岡の正常運転がどの程度かわからないから判別がつかない。小西も今日は休んでいたし。
知らなかったんだけどね。
答えたのは花村だった。
「それは無いと思う。小西先輩、モロキンにはむしろ気に入られてるから」
「マジで!? いいなぁー、あたし一年のときめっちゃ説教くらったよ……」
「まあ、確かにありゃウザいな」
「あ、比企谷先輩もくらったの?」
「まあな」
「あれかな、八高生が全員通る関門、みたいな?」
里中が
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