暁 〜小説投稿サイト〜
やはり俺がワイルドな交友関係を結ぶなんてまちがっている。
実は、里中千枝は気が使える。
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る。

さっきの……あれは何だ?

何故か、保障などないのに答えが返ってくると思った。
そして、予想通り長っ鼻が口を開く。

「ご自分でも分かっているのでは? 貴方様は、非日常へ足を踏み入れたのでぎざいます」

…………非日常。

「今まさに貴方の運命は節目の時にあり、ともすれば未来は閉ざされてしまうやもしれません」

ああ、死ぬのな。

「そんな身も蓋もない…………何の為にぼかしたのやら」

長っ鼻が軽くため息をついた。

「まあ、良いでしょう。……貴方には権利がある。生か死か。それを選ぶ権利が」

…………はぁ?

「言葉通りです。貴方が望めば、貴方はまだ生きていられる。逆に、望まなければ死を選ぶこともできますな」

生きていられる? あの状況でかよ。

「正確には、生きていられるよう私どもがお手伝いすると言いましょうか…………して、どうなさいますか」

んなもん、生きたいに決まってるだろ。

「…………ほう。少々意外な答えです。貴方の過去を考えれば……いえ、これは無粋でした」

うっせえ。あんたまで俺をディスるのか。
誰だって死ぬのは嫌だろが。
つーか、小町を一人残して死ねと?

「フフ、そうですな。したらば……マーガレット」

「はい」

マーガレットが、青く輝く何かをこちらに寄越してきた。

「ーーペルソナ。それは自らを守る、もう一人の自分でございます」

ペルソナ?

「お客様が自分と向き合い、克服した証とでも言いましょうか」

自分と向き合う、ねぇ。そんなことした覚えがないな。

「ええ。今回は私どものサポートありきの発動ですから」

意味が分からん。

「それで構いません。……ですが、私どもがお力添えしますのはあくまでこの一度だけ。以降はお客様自身の力で己と向き合っていただきます」

へいへい、大した発動条件ですね。

「ええーーせいぜいお気を付けてーーーー」






「ーーー比企谷先輩!?」

その声で我に返った。
同時、異変に気づく。

「この、光……っ」

ボール達が何かを恐れるように後退していた。
原因は、俺の手の中。
青く光輝く一枚のカード。

ふっと、頭にビジョンが浮かんだ。
いや、流れ込んでくると言った方が正しいか。まるで説明書でも読むように、頭の中に次行うべき動作が流れてくる。
ふむ、これがお力添えとやらか?


「………………ペ」

立ち上がる。
着ぐるみの目にあたる、レンズを通して見え
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