ニュータイプのいないルナ2
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「まるでシャアが来ることが分かっていたかのような対応でしたね、シロウ大尉」
「ああ、勘だ」
「また勘ですか・・・」
先刻の戦闘の後、動けなくなった機体をガンダムに運んできてもらってからシャワーを浴びてブリッジに戻ってきた士郎とブライトとの一幕である
どこか既視感のある風景に少しばかりため息をつく士郎だが、明かさねばならない事実もあるので真面目に話を続ける
「ブライトはニュータイプの存在を信じるか?」
「ニュータイプといえば確かジオン・ダイクンの提唱した『お互いに判りあい、理解しあい、戦争や争いから開放される新しい人類の姿』と言うものでしたか
信じる信じないに関してはその存在を感じさせるような出来事にはあっていないので信じる気にはあまりなれませんが・・・」
「まあそれが普通だろうな。だがニュータイプは存在する、俺やシャアのようにな。」
ブライトはとても驚いていた。目の前の人物が人類の新しい姿であるということに
そして思い返せば士郎の行動はニュータイプでしか成せ得ないことばかりだったことを思い出した
「シャアがニュータイプかどうかははっきり言うとわからんが、おそらくあいつもニュータイプだろうな。
ニュータイプってやつは運命じゃなく本能で巡り合うもんだ。アムロにガンダムを託したのもどこか思うところがあったからだ、っていうのはもう言ったよな?」
「つまり彼もニュータイプであると?」
すると士郎は真面目な雰囲気から一転いつもの調子に戻って「さあな」とだけ言ってブリッジを去るのであった。
そしてホワイトベースではこのあと士郎の姿を誰も見ることなくルナ2へと入港するのであった
・・・ムサイでは・・・
「新型の艦隊に新型のMS、どれもジオンのものとは比べ物にならないほど高性能だな」
シャアは補給艦が到着するまでの間にこれまでの戦闘の記録からおおよその敵機の性能を見て舌を巻いていた。
そんな時シャアに急な一報が入った
「シャア少佐、先程連絡が入り補給艦が所属不明の黒で塗装されたヅダに攻撃を受けたとのことです。」
「黒いヅダ・・・ええい、また奴か!それで、被害状況は!?」
「ガデム大尉が部下1名とともに迎撃に向かいましたが戦死なされました。他10名が戦死し、艦は中破、予定していたザク4機のうち2機は破壊された模様です」
「ガデムが戦死しただと!?奴の、『黒の亡霊』の能力は計り知れん!ましてやそれが連邦についたとなると・・・
やはり奴は私が討たねばならんのか・・・しかし、私に奴が討てるのか?」
最後のセリフは部下に不安を与えることのないように小声で言ったがそれこそがシャアの本心だった
シャアのニュータイプとしての勘が告げていた。どちらの方がパイロットとして、
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