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dark of exorcist 〜穢れた聖職者〜
第19話「パトリック・キリシマペア 妖刀と激昂」
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られた。
フォカロルの懐でキリシマが居合の構えを取った状態で睨んでいた。
その眼は純粋な殺意で染まり、目の前の上位悪魔のみを捉えている。
「チッ……!」
以前のように斬られてたまるか。
フォカロルは意識を集中させる。すると、フォカロルの“足元”から突風が発生した。
風を利用し、素早く後ろに下がる。突然発生した突風にキリシマは吹き飛ばされた。
「……………」
吹き飛ばされたキリシマは、空中で身体を捻り、一瞬で体勢を立て直した。
地に足が着いた瞬間、キリシマは全力疾走でフォカロルに近づく。
「やるな………だがこれで近づけるか?」
フォカロルは両手を広げ、周囲の風を操作し始めた。
あっという間に風は竜巻状に広がり、フォカロルの全方位を守る壁となった。
竜巻は瓦礫を巻き上げ、容易に近づくことができない。
キリシマは居合の構えのまま、竜巻の様子を探っている。
竜巻によって巻き上げられた瓦礫を全て斬り落とすつもりだ。
ヒュン
竜巻の中から何かが飛んできた。
瓦礫ではない何かは、キリシマの頬を掠めて後ろの壁に突き刺さる。
「…………」
キリシマが振り向くと、壁には半透明の槍が突き刺さっていた。
正確には槍ではなく、フォカロルによって槍状に圧縮された風だ。
竜巻と瓦礫の防御。そこから飛んでくる風の槍。
「(さぁ……これを攻略できるか? 悪魔狩り)」
「………………………厄雲。力を貸せ」
キリシマの言葉と同時に、鞘と刀身の間から紫と黒の煙が溢れ始めた。
「…………………………殺す」
キリシマが抜刀した。
その瞬間、フォカロルを守る竜巻が、瓦礫が、風の槍が横一文字に両断された。
「………馬鹿な………!?」
さすがのフォカロルも冷や汗をかいた。
反撃しなければまずい。
すぐに風を操作し、両手にそれぞれ4本の風の槍を形成した。
フォカロルは計8本の槍をキリシマ目掛けて投げる。
「……………………無駄だ」
キィンッ!!
8本の風の槍は、金属音を立ててキリシマに斬り落とされた。
斬り落とされた風の槍は、地面に落ちることなく霧散した。
「クソッ……クソッ……クソッ……!!」
フォカロルは右手をキリシマにかざし、無数の風の槍を形成し、マシンガンのような勢いで飛ばし続ける。
負けじとキリシマも風の槍を斬り落とし続けた。
キリシマの周りで風の槍は斬られて霧散し、その度にフォカロルは槍を形成し飛ばす。
「クソッ……こんな穢れ風情に……………!!」
「(………………防ぐことは出来るが、近づけない。どうしたものか……)」
無数の風の槍を
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