暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第3話 「カードローダー」
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なのはちゃんの視覚・感覚は今、シミュレーター中央のアリーナにいるアバターと完全にリンクしているんだよ!」
言っていることはいいとして……なぜ無駄にポーズを決めて言う必要があったのだろう。そんなことをする暇があるのなら少女達に次の指示を出すなりすればいいものを。
……というか、あの子達もあんまりふたりの話を聞いてるようには見えないな。風の感覚を味わってたり、浮いてることに微妙な心境になっているように見えるし。
「ここまでくれば、あとは遊びだけだよ」
『……って言われても』
「大丈夫だよ。デバイスが基本的なことは説明してくれるから」
『あっ、そうでした』
3人はそれぞれデバイスと話し始める。デバイスにも性格があるため、どのような説明の仕方をしているのかは分からないが内容的には同じはずだ。彼女達の性格ならば、理解できなかった部分はあとで質問をしてくるだろう。
高町は唸っていたかと思うと飛び始め、才能があるのか初めてとは思えないほど自由自在に空を駆けている。月村はそれを見ながらも、デバイスからしっかりと説明を受けているようだ。バニングスはといえば、何を言われたのか剣を振り回しながら高町へと攻撃の意思表示をした。彼女が困惑したのは言うまでもない。
『ちょっと待ってよアリサちゃん』
『問答無用よ! トリガーを引いてから……鞭を打つ感じで、斬る!』
バニングスが思いっきり剣を振ると、炎の刃が飛び出した。どうやら彼女のカードは炎の属性を持っているようだ。
迫り来る炎の刃に高町は慌てた様子だったが、案外さらりとかわして見せた。思ったよりも簡単に避けれると言ってしまったらしく、バニングスの顔に怒りの色が現れる。ムキなった彼女に高町は何度も攻撃されるが、ものの見事に全て避ける。
『ちょっと! 大人しく当たりなさいよ!』
『そんなの無茶だよ!』
『あぁもう……これならどうよ!』
一度に3つの炎刃を飛ばすバニングス。さすがにそれには高町も動じてしまったようでその場から動こうとしない。
直撃した――かに思えたが、爆煙が晴れると氷を纏ったシールドを展開している月村が現れた。どうやら彼女が高町を守ったらしい。
『もう、ダメだよアリサちゃん』
『た、対戦ゲームなんだし……いいじゃない練習よ!』
逆ギレしているようにも思えるが、動揺が見えることから先ほどの攻撃はさすがにやりすぎたのだと自覚しているのだろう。
バニングスと月村は攻撃と防御に別れて練習を始めてしまい、残された高町はデバイスと話し始める。何を言われたのか分からないが、彼女は次第に落ち込んでいく。今のところふたりとの違いを上げるとすれば属性の有無だろう。落ち込んだのはそれが原因なのかもしれない。
とはいえ、高町はすぐに元気を取り戻し楽
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