コードギアスR2
0639話
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誘導可能なミサイル、ファンネルミサイルを開発しているのだ。なら、サイコフレームを参考にしてT-LINKフレームを開発した以上、ファンネルミサイルを参考にして似たような兵器の開発も可能だろう。
そんな風に思って出した意見だったのだが、予想外にレモンとマリューは難しい表情を浮かべていた。
「どうした? 無理っぽいか?」
「いえ、可能かどうかと言われれば十分可能なのよ。ただ、その場合……取りあえず、T-LINKミサイルと呼称するけど、恐らくかなり高コストの兵器になるわ」
「レモンの言う通りよ。元々T-LINKシステムは高価だし、それをミサイルに内蔵するとなると……つまり、使い捨てでしょう?」
「まぁ、そうなるだろうな」
ミサイルなんだから、敵に着弾すれば当然爆発する。そうすれば弾頭が壊れるのは火を見るよりも明らかだろう。
しかし、なるほど。確かにコストの問題を考えてなかったな。特にT-LINKシステムに関しては高性能な一点物を作るというのが基本になっている。シャドウミラーで現在念動力を使えるのが俺しかいない以上、今まではそれで良かったのだが……これがミサイルとして使う、つまり消耗品にするとなると話は違ってくるのだろう。
「無理か?」
「うーん、今あるT-LINKシステムに関しての設計データは最高級品といってもいい物だから、それをミサイルに使うのは勿体ないわね。でも、T-LINKシステムをミサイルに搭載するというアイディアは捨てがたいし、ちょっと考えてみるわ。廉価版のような物を作れればそれがベストなんでしょうけど」
「そうね。やっぱりそれしかないかしら」
レモンの言葉に、マリューが同意するように頷く。
「なら、その方向で考えてくれ」
「任せておいて。でも、そうなると開発が完了するまで暫く時間が掛かるわよ?」
「構わない。このギアス世界では今の状況でも過剰戦力と言えるしな。最悪、この世界の揉め事が終わった後にホワイトスターで開発して貰うというのもありだろう」
「そう、そこまでゆっくりと考えているのなら構わないわ」
これで取りあえず話は終わり。そう告げて、再びレモンとマリューはフレイヤやサクラダイトについての技術的な話を再開する。
それを見守っていたのだが、ふと格納庫に向かって走ってくる足音が聞こえてきた。この辺、普通の人間では聞き取れなかっただろうな。
耳を澄ますと、走ってくるそのリズム音は覚えのある人物のものだった。
「アクセル! いるか!」
その人物、ムウが厳しい顔をしたまま格納庫に入ってきて叫ぶ。
血相を変えてと表現するべき表情だった。
「どうした? その様子だと余程の事があったみたいだが」
「あったんだよ、その余程の事が。中華連邦がまた動き出したらしい」
「…
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