第7章:過去から未来への歴史
第1話:愛と平和への闘争……綺麗事だよね
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さっきも言ったのに……無駄だって言ったのに。
「イヤでぃす。僕は戦うのが大嫌いでぃす。何故なら面倒臭いからでぃす」
「ムカつく……」
歯を食い縛り剣を握り締めリュカさんを睨み続けるデスピサロさん。
だから俺はデスピサロさんの肩に手を置き、黙って首を横に振る。
徒労感だけが募るから諦める様に無言で伝える。
勿論デスピサロさんも解ってるんだけど、それでもムカつくのがリュカさんなんだ。
「でもぉ……リュカさんが先頭に出て戦ったら、とぉ〜っても格好いいんでしょうねぇ! はぁ〜……私ぃ、見てみたいなー」
デスピサロさんと人生で嘆いていると、シンシアが突然身体をくねらせ色っぽく呟いた。
シンシアに似てるビアンカさんがリュカさんに甘えるのは我慢する……でもシンシアが甘えようとするのは不愉快極まりない!
もうこの男を幸せにするのは止めてもらいたい!
それともリュカさんの“たらしパワー”には勝てないのだろうか?
「……が、頑張っちゃうよ僕! 美女達に格好いいとこ見せちゃうよ!」
俺が人生の理不尽さに絶望していると、美女に格好いいとこを見せたくなったリュカさんが、杖を振り翳し先頭へ躍り出た。
瞬く間に数十匹は居たモンスターの群れを討ち滅ぼすリュカさん!
俺とデスピサロさんが二人がかりで戦い、やっとの思いで倒した『ランガー』と言う敵を、いとも容易く……しかも群れを成してる状態の敵を倒し続けるリュカさんに、言葉を失ってしまう。
「おい……折角リュカさんがやる気を出してくれたんだから、ボーッと見てないでお前等も戦えよ。サボってると、またリュカさんが戦わなくなるぞ!」
ウルフさんの言葉に我を取り戻す……
サボるつもりは無いのだけれど、リュカさんの圧倒的な強さ……つーか、非常識な強さに驚くばかりだ。
この人は本当に人間なのだろうか?
魔族のデスピサロさんの方が常識的に見えてくるのは何故だろう?
「さて……リュカさんを巧く操れたし、ご褒美面はビアンカさんにお願いしますね」
「当たり前よ……その方面の事は他人に譲る気はありません! つーか巧いわねリュカの操り方……」
えっ……これってシンシアの策略!?
俺の中で他に類を見ないほど非常識女なマリーさんがシンシアを見て呆然としている。
あれぇ……俺の彼女って、悪女!?
シンSIDE END
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