原作開始前
《闇》と更識の子供達
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ったんだろう? その化物のことは知っていた。何故なら、テレビで見ていたからだ。私はヒーローの方が好きで、仮面ライダーを良く見ていた。その化物の名前は『センチピードオルフェノク』。今の仮面ライダー響鬼の二つ前の仮面ライダー、仮面ライダー555に出てきた怪人だ。私はファイズが好きだったからよく覚えている。それにしても、なんで現実にいるのだろう? あれは特撮であって現実ではないのだから。撮影とは考えられない。見ている限り中に人が入っている違和感は感じないし、そんなものがあれば、お母さん達だって教える筈。視線を感じて、男の人に目を向ける。それに気付いたのか、男の人がこっちを向いて笑いかけてくる。なんだか、その笑顔を見たら安心してきた。それはお姉ちゃん達も同じみたいだ。
「貴様、邪魔をするな! その後ろに庇っている更識の子供達をこちらに寄越せ! そいつらを殺せば、この世界は崩れ始めるのだ!」
世界が……崩れ始める……? どういう意味だろう? 私が意味を掴みきれず、混乱していると、私達を助けてくれた男の人が答えた。
「そんなこと言われてみすみす渡す馬鹿が何処にいるんだよ。ましてや、世界が崩れたらお前にこの世界が喰われるだろうが。だ・か・ら、大人しく俺に倒されてくれや。オルフェノクの姿をした《闇》の分身体さんよ?」
「っ! 私の正体を知っている……。貴様、何者だ!」
オルフェノクの姿をしている? 《闇》の分身体…… また分からないことが増えたけど、センチピードオルフェノクの質問は私も、いや私達も気になっていた。
「通りすがりの神の使いだ! 覚えておけ!」
神の使い。そう名乗った彼は何処からか、バックルを取りだし、腰に装着した。そして、突如現れた左腰のホルダーのようなものから一枚のカードを取りだし言った。
「変身!」
《KAMENRIDE DECADE!》
いくつもの仮面ライダーのヴィジョンが彼に重なって灰色の仮面ライダーの姿を形作る。顔に赤紫のボードが装着されると、身体にも色が着いていった。
「貴様、仮面ライダーか!」
「ご名答!」
仮面ライダー? でも、あんな仮面ライダーは見たことも無い……。私は疑問に思いながらその謎の仮面ライダーとセンチピードオルフェノクとの戦いを見ていた。
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Side第三者(つまり作者)
斬りかかる、避けられる。鞭が襲う、かわす。上段に蹴りを放つ、手で逸らされる。殴りかかられる、受け止める。
彼方とセンチピードオルフェノクの戦いは互角のまま続いている。本来ならば、彼方がここまで苦戦することはない。何故苦戦しているのかといえば、後ろに刀奈達四人を守っていることと、このユニゾンした時の身体で戦い慣れて
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