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鎮守府にガンダム(擬き)が配備されました。
第1部
第1話 我、帰還ス
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つに溶断された艦載機が、まるで翅を千切られた蝶の様に海へ落ちて行く。

「…よし、ユグドラシル、此方ガルム1応答せよ」
『……此方ユグドラシル、如何されましたか提督?』
「巌谷少将に、工作部隊を編成して扶桑の修復に当たらせるよう通達しろ」
『了解しました、兵員輸送用のロトを派遣します』
「それから、ヴィドフニルのダリル¢蛻ムにロトの護衛をする様に伝えろ」
『直ぐに伝達致します』
「頼む」

通信を閉じて扶桑の甲板に着艦する。
損傷が酷く、着艦しただけでグラグラと艦が揺れた。

「扶桑姉さん、今から俺の仲間が修理に来る。
9時方向に砲撃する時は注意してほしい」
『……本当に』
「え?」
『本当に…一葉ちゃんなの?』
「……今は信じて欲しい。
後で幾らでも話して上げるからさ」

コックピット内にアラートが鳴り響く。
新手の艦載機が近づいて来た様だ。

扶桑の甲板からゆっくりと飛翔し、艦橋の前で滞空する。
全天周囲モニターに映し出された扶桑の艦霊の姿は、22年前と如何程も変わっては居なかった。

「ラリー、バーニィ、敵艦隊の注意を引いてくれ、俺は艦載機を堕とす」
『任せろッ?? 大尉、右翼頼んますよッ??』
『了解ッ??』

さて、うちの姉を痛めつけてくれた礼をしなくてはならない。

「タダで済むと思うなよ、ガラクタ共…ッ??」

ヘイズルのバーニアが唸り声を上げ、生まれ育った地の空へ俺を誘う。


戦闘は、始まったばかりだ。
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