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インフィニット・ストラトスの世界に生まれて
心を開いて、妹さん その二
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ていたら、これだよ。

「そうなのか? まあ、アーサーとペアを組んだやつは実力がどうこうより数の暴力に見えそうだからな」

確かにな。
まさに、戦いは数だよ、兄貴! って感じだろうしな。

「ビットロボの話は置いておくとして、ここからが今日の本題なんだが」

「俺に頼みごとがあるとか言ってたよな」

「その頼みごとなんだが、うちのクラスに更識簪って娘がいるだろ?」

「三日前にアーサーと食堂に来てた盾無さんの妹さんだろ」

「その簪さんなんだが、タッグマッチ戦で組むやつがいなくてさ、困ってるんだ。一夏、組んでやってくれないか? 引っ込み思案の娘だけど、いい娘だと思うぞ」

「そのことは盾無さんから聞いてるよ。そのうちアーサーが何か言ってくるかもしれないから、そのときは力になってやってくれってな」

いつ一夏に話したのかは知らんが、生徒会長はやることにソツがないな。

「なら、話が早い。簪さんが専用機を持っていない理由も聞いたのか?」

「ああ、聞いている。ともかく話はわかったけどさ――」

さすがは一夏。
男気に溢れているな。

「本人はタッグマッチ戦で俺と組むのを了承しているのか?」

「簪さんにはこれから交渉するつもりだ」

交渉と言っても、俺にできることは土下座くらいだかな。

「それともう一つ頼みごとがあるんだ。整備課に知り合いはいないか? 簪さんって一人コツコツ自分の専用機を作ってるんだよ。このままだとタッグマッチ戦に間に合わない気がするんだ」

原作では今頃の時期、二年生で新聞部の黛薫子に、雑誌社に勤める姉から一夏と箒がインタビューとモデルを受けてくれるように頼まれているはずだよな。
何でも、専用機持ちは国家代表かその候補生だからタレント的な活動もするとかなんとか。
幸いにしてイギリスには見映えのいいセシリアがいるからいいが、自分が笑顔でポーズを取りながら写真を撮る――しかも、その写真が全世界を駆け巡ることを想像すると、そら恐ろしくなる。 身震いが起きそうだ。
原作では確か、一夏が黛薫子に協力してもらう代わりにデート一回と独占インタビューで手を打つとか言われていた気がするな。
そっちは一夏に任せるとして、俺は簪さんを説得するために土下座をしにいかないとな。
のちに俺は今回の頼みごとのせいで一夏に一週間昼飯を奢ることになるが、これで物事が万事うまくいくなら安いものだ、と俺は思った。
それにしても、一夏は女子を落とすことにかけては天才――いや、天恵だろうな。
女子のために動くこと風の如く、女子の心を侵略すること火の如く、か。
一夏が一年四組の教室にきた瞬間に空気が変わったしな。
一夏が四組
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