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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
乙 I
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ンにしてるからね〜。」
「どういうことでしょうか?」

ヤシロの言葉に、黒ウサギが首をかしげた。

「一輝さんは、普段からギフトゲームのほかに人助けのような事をしているんです。」
「本人は、気に食わないからやってる、って言って聞かないけどね。」
「それで、その報酬を毎回毎回白夜叉お姉さんが・・・階層支配者が変わってからは蛟劉お兄さんが、ちょっと多目に払ってるんだよね〜。」
「それならそうと言ってくださればいいのに・・・さすがに、そのお金までコミュニティに入れろとは言いませんし、」
「そうじゃないのよ。」

黒ウサギの言葉を、音央が遮る。

「アイツは、お金を自分の懐に入れたいわけじゃないの。むしろ、出来る限り多くコミュニティに入れたいのよ。」
「ですけど、それ以上に自分がやっていることを知られるのが気恥ずかしいらしくて。」
「それで、怪しまれないギリギリまで入れておいて、何かあったら迷いなく使うんだよね〜。」
「・・・よくわかんねえヤツだな。」

十六夜の評価は、最もである。

「まあなんにしてもそう言うわけだから、このことは知らない、ってことにしておいてね?少なくとも、お兄さんの前では。」
「知られたってことが分かったら、なんていうか分かったもんじゃないから。」
「一輝さん、ご自分のことを知られるとすっごく恥ずかしそうにしますからね。」
「お三人とも、一輝さんのことを良く知っておられるのですね・・・」
「やっぱり、よく見ているとそうなるのかしら?」

飛鳥の言葉に二人は赤くなるが、

「あはは〜。そうかもねっ。」
「あら、温泉でも思ったのだけど反応が薄いのね?」
「さすがに、お兄さんに聞かれるのは恥ずかしいけどね〜。あ、そうそう。お兄さんが直接使ってるスレイブちゃんなら、もっと詳しいんじゃないかな?」

そんなことを話しながら本拠に向けて歩いていくと、パタパタとリリが走ってくる。

「そんなに慌てて、どうしたのリリちゃん?」
「あ、音央様!それに皆さんも、ちょうど良かったです。」

そう言いながら一度息を整え、

「旅行から帰ってきたら子供達が妙に慌ててたから、事情を聞いてみたら・・・これが、届いたって。」

そして、手に持っていた羊皮紙を・・・契約書類を、黒ウサギに差し出す。

「これ・・・契約書類、よね?」
「はい、間違いないです。それも・・・主催者が不明の、ギフトゲーム・・・!」

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