十一話 部活(3)
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自分の通っていた中学校に愚痴る。
前の中学では合宿すら存在していなかった。
余談だが、前世ではちゃんと合宿はあった。
しかし、もう16年も前の話。
覚えておこうと記憶していた『ペルソナ3』の内容とは、やはり記憶の持ちが違う。
「うへぇ〜、前の学校ではそんなんなかったんだけどなぁ」
頭を掻きながら言う。
「よっぽど弱かったか、よほどやる気がなかったか、まぁどうでもいいけど」
そんなことより、と西脇さんは続ける。
「合宿は大会に出ない1年も強制参加だから。だから、7月は夏休みないのとかわんないよ」
「なにっ!?」
(そ、そんな俺の、俺の夏休みの完璧なプランがぁあ!!)
(※まだ立てていません)
叫びつつorzのポーズへと、滑らかにフォームチェンジする俺。
最近、陸上の部活終わりは毎回このポーズになっている気がする。
「んぁ?どうしたんだ彩。なんでこんな落ち込んでんの?」
そこへどうやら宮本が来たようだ。
「あ、ミヤ。なんかね、彩君合宿の存在忘れてたんだって」
「なっ!彩!お前!」
(やべぇ、なんか熱血の予感)
「俺と一緒に合宿頑張ってアピールして、来年は確実に大会に出るって約束したじゃねぇか!」
「いやいやしてねぇよ!」
「と、いうのはあくまで俺の頭の中だけなんだけどな」
「・・・頭の中まで熱血だな、お前」
てか宮本ってそんな冗談言うようなキャラだったのか。
(思ってたキャラと結構違うもんだな)
「そう褒めるな。なんならこのあと一緒に走るか!?」
何故そんなに元気そうに走りたがるのか、たぶん彩には一生理解できないであろう。
「やめときなってミヤ。無理に走って体壊したら意味ないよ。ほらほらクールダウンする!」
「ちょ、おまっ!これから走ろうって時に!」
グイグイと宮本を地面に押さえつけ、上から体を伸ばすように圧し掛かる宮脇さん。
「おぅおぅ、見せ付けてくれちゃって」
なんてひがんでみる、俺。
だって、その体勢当たってるんじゃないの?胸。
「はぁ!?違うから!私とミヤはそんなんじゃないから!」
「ばっ、てめ!こいつはただの幼馴染だっつの!」
バッと宮本から離れる西脇さん。
「いいよ、いいよ照れなくて」
むしろジャンジャンやってよ、なんて朗らかに笑いながら言ってみる。
(決して嫉妬とではありません)
(※嫉妬です)
「違うってば!」
「うぉ、チャンス!」
西脇さんが俺に講義の声を上げながら、宮本から手を離した隙に、宮本が走り出した。
「ちょ!ミヤ!こらぁ!」
いやいや、ほんと、あ
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