第四章
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「これからはナトキンもね」
「礼儀正しくですね」
「そうあるべきだよ」
絶対にというのです。
「いいね、これからは」
「わかりました」
「それで今日は何の用かな」
マグナスおじさんはあらためてナトキン達に尋ねました。
「どうしてわしの家に来たのかな」
「はい、実はです」
二匹はマグナスおじさんの問いに答えました。どうしてここに来たのかを。
「僕達これからラクロスをしようと思いまして」
「小さな木の実を探したんですけれど見つかりませんでした」
「けれどおじさんなら持っておられると思いまして」
「小さな木の実をお借りしたくて来ました」
「成程、事情はわかったよ」
ここまで聞いてです、マグナスおじさんはまずは頷きました。
そのうえで、です。こう二匹に言いました。
「ラクロスに使える位の木の実なら持ってるよ」
「えっ、そうなんですか」
「それじゃあ」
「うん、貸してあげるよ」
おじさんは笑顔で二匹に言います。
「ただ。終わったらね」
「はい、洗ってですね」
「返してですね」
「そうしてくれるね、いいね」
「はい、わかりました」
「それじゃあそうさせてもらいます」
二匹は笑顔で応えてでした、そのうえで。
マグナスおじさんからその小さな木の実を受け取ってぺこりと頭を下げました。それから一緒におじさんのお家を出てです。
二匹で楽しくラクロスをして遊びました、そうしてたっぷり遊んでからでした。
ちゃんとです、ナトキンはお友達に言いました。
「じゃあ木の実はね」
「お水でちゃんと洗ってね」
「そうして返そうね」
「お行儀よくね」
「洗って綺麗にしてね」
こうしてでした、ちゃんと木の実を洗ってです。
二匹でおじさんのお家に戻って挨拶をしてからまた入ってでした、そうして有り難うございましたと言ってから木の実をその前足に取って返しました。おじさんはその木の実を受け取ってです。
そうしてです、こう言うのでした。
「うん、出来るじゃないか」
「お行儀よくですか」
「うん、ナトキンもね」
これまでとは違ってというのです。
「出来るじゃないか」
「僕も出来るんですね、お行儀よく」
「出来てるじゃないか、これでいいんだよ」
「こうすればいいんですね」
「やっぱりお行儀が悪いとね」
今にしてもそうだとです、おじさんはナトキンに笑顔でお話します。
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