第三章
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「だからね、マグナスさんにもね」
「お行儀よくなんだ」
「そう、そうしないとね」
「駄目なんだ」
「さもないとマグナスさんも怒るよ」
「それはまずいね」
若しマグナスさんを怒らせてしまったらどうなるのか、ナトキンは難しいお顔になってそのうえでお友達に言いました。
「確かに」
「木の実借りられなくなるよ」
「それでラクロスも出来なくなるね」
「そう、だからね」
「ここはお行儀よくだね」
「そうしないとね」
駄目だとお話してでした、そうして。
ナトキンは確かなお顔になってです、こうお友達に言いました。
「わかったよ、じゃあね」
「お行儀よくするんだね」
「態度をよくするよ」
「具体的には礼儀正しくね」
そうして欲しいとです、お友達はナトキンに言いました。
「そうしてね」
「礼儀正しくだね」
「ナトキンいつも誰にでも砕け過ぎているんだよ」
その態度がだというのです。
「挨拶だってこんにちはじゃなくてやあじゃない」
「それが駄目なんだね」
「そうだよ、あとすぐになぞなぞを出すよね」
このことも言うお友達でした。
「あれもよくないから」
「ブラウンさんみたいに怒るからだね」
「そう、だからね」
「なぞなぞもなしだね」
「そうしてね」
「それじゃあ」
ナトキンもお友達の言葉に頷いてでした、そうして。
二匹でなのでした、マグナスさんのお家の入口まで登ってでした。
お互いにです、顔を見合わせてです。
ナトキンもです、今は礼儀正しくでした。
「こんにちは」
「マグナスさんおられますか?」
こう挨拶をしました、するとです。
お家の中からです、雄りすの声が返ってきました。
「何か用かい?」
「はい、お邪魔していいですか?」
「今からそちらに」
「ああ、いいよ」
とても砕けた声でした、その返事を受けてです。
ナトキンとお友達は一緒にお家の中に入りました、するとです。
そこにマグナスおじさんがいました、おじさんは自分の前に来てぺこりを下げてきたナトキン達に驚いて言いました。
「あれ、ナトキンだよね」
「はい、そうです」
「いや、ナトキンにしてはね」
とてもだというのです。
「随分と礼儀正しいなって思ってね」
「だからですか」
「驚いたよ」
マグナスおじさんはしみじみとしてこうも言いました。
「ナトキンには思えない位だよ」
「実はお母さんに言われまして」
ナトキンは今も礼儀正しくマグナスおじさんにお話します。
「お行儀よくしなさいって」
「そうする方がいいって言われたんだね」
「はい、ですから」
「うん、その通りだよ」
まさにと言うマグナスおじさんでした。
「態度が悪いといいことは何もないよ」
「そうなんですね」
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