七話 出会い(インカウンター)
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入学式が終了し、少しHR(ホームルーム)まで時間が空いているようだ。
新入生代表で答辞を行ったあの女に見覚えのある違和感を感じていた。
しかも朝着けていたあの腕章には見難いものがある。
(あの声、何処かで聞いたことがあるような…
でもあの髪型と顔には見覚えがないし…〕
広翔はあの違和感が頭から離れず、知恵熱を出していた。
時間が止まっているように全く動かない。
「・・・」
〔…ろと!!ねぇ!!〕
はっ、と呼びかけた声に気づいた広翔は急いで顔を上げた。
エレナだった。
「あ、悪い。」
仕方なく謙虚な言葉で謝る。表情を引き戻した。
〔HR終わったら、ご飯食べに行かない?〕
今日は入学式とHR合わせて2時間だけしかないため、昼は何処かで食べようかという誘いだった。
「嗚呼(ああ)、いいけど、姉も一緒でもいいかな?」
広翔は姉と約束があった。
昼にレストランで待ち合わせている。
〔もちろんいいよ。へーー ひろとってお姉ちゃんいたんだ〕
エレナは言葉の通り意外そうな顔立ちをして見ていた。
こっちもそう言われるのがなんだか意外というか、なんなんだろうか。
『なんか意外ですね。』
鈴葉に差し込まれた。
「そうかな?」
〔そうだよ〜〜 なんかひろとってお兄ちゃんって感じだもん〕
心外であった。
別に自分に深く関係しているわけでもないのだが。
「・・・エレナは次女だろ。」
直行した。
〔ヒドーイ。 私こう見えて長女で弟いるんだよ〜〕
エレナは冗談を分かっていて微笑していた。
気さくな少女は冗談が効くようだ。
新入生はずらずらと動き始めていた。
もう少しでHR開始時間のリミットがくる。
HRは新入生達の最初の顔合わせの場面であり、トップクラスのもの達はライバルと出会うような時間である。能力定期テストや、定期試験の中で生徒達はトップ争いに出る。将来のため成績や、功績が必要だからである。
まずこの科学技術国立高等学校は日本有数のトップであり、その中の生徒のトップ争いとは尋常ではない。
研究者(サイエンス)志望で来ている者は勉学でのエリートが多く、定期試験でトップをとるものは、いわゆる天才に匹敵する頭を持っている。
特別能力生(とくべつのうりょくせい)の枠で通った広翔にはあまり関係が遠いもので全く気にしていなかった。
「じゃ、そろそろいこうか。」
・・・・・
エレナたちとは約束を告げて、ルーム別な
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