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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
乙 H
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?」

そんな中、唯一恥ずかしがるそぶりも見せていないヤシロが先陣を切る。

「あら、はっきりとしてるのね。」
「うんっ。隠しても仕方ないからね〜。さすがに、お兄さんに聞かれてたら恥ずかしいけど・・・もうお風呂からは上がってるみたいだし」
「何でヤシロには分かるの?」
「隷属の契約、これってちょっと感覚を済ましてみると近くにいるかどうか位は分かるんだよね〜」

そして、すぐ隣の男湯に居るかどうかを確認した、というわけだ。

「そ、そうなのですか・・・なんというか、こう・・・」
「期待通りの反応ができなくてごめんね?そのあたりはほら、こっちの三人がやってくれるから!」

そう、無責任に言ってからヤシロは方位陣から抜け出し、リリと共に風呂を上がっていく。
魂胆はこう、誰もいないうちに一輝と時間を過ごそう、というものだ。
そのついででのぼせる前にリリを回収できるあたり、かなり気配りも出来ているのだが。

「じゃあ、次は誰が話すのかしら?」
「・・・これ、話さないといけないのかしら?」
「・・・我慢大会でもする?」

耀の提案は、三人にとってもあまり喜べたものではなかった。
そして、

「私は、というより私達は、なのですけど・・・そういったことよりも、まずはお礼がしたいんです。」

まず、鳴央が口を開いた。

「お礼?」
「ええ。私達、助けてもらっただけで一輝に何も出来てないから。」
「一輝はそんなこと、気にしてないと思うけど。」
「間違いなく、気にしてないですね。」
「それでも、私達が気にしてるのよ。」

そう言う二人の表情は、再び温泉とは別の要素で紅くなっていた。
婉曲的に言っているつもりなのだろうが、それでも一輝のことが好きだといってしまっているようなもの。
それを察することが出来ない連中ではないため、思いっきりニヤニヤされているのだ。

「あーもう!これだけ言ったんだからいいでしょ!?それとも、まだ聞きたいの!?」
「そうね・・・出来ることなら、一輝君のどこが好きなのかを聞いてみたいんだけど・・・」

そう言いながら、飛鳥は耀、黒ウサギ、レティシアと協力して逃げ出そうとしていたスレイブを捕まえる。

「それより、ここまで必死になっているスレイブの事を聞きたいかしら?」
「うん。こっちの方が気になる。」
「確かに、これは黒ウサギも気になるのですよ!」
「遺憾ながら、ここまでされると私も気になるな。」

問題児もそうでないメンバーも、スレイブの様子がどうにも気になったようだ。
まあさすがに、ここまで必死になられると気にもなるのだろう。

「わ、私は一輝様の剣!そのような感情は、」
「ないわけじゃないみたいね。」

スレイブの言葉の途中で、飛鳥が否定に入っ
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