決闘-ファイト-
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室。
「ありとあらゆる武器を使いこなし千の軍をも一人で壊滅させ、並みのメイジですら敵わなかったとうガンダールヴ…のう」
コルベールの描いたサイトのルーンのスケッチと、彼の持ってきた文健に描かれたルーンの絵。その二つは不思議な子とそっくりだった。
「はい、調べたところ黒髪の少年に刻まれたルーンはガンダールヴのものだと分かりました」
「のうミスタ・コルベールよ。あの少年は本当に平民じゃったのか?」
「その事なのですが、ディティクトマジックを使用した際、特に魔法の反応はありませんでしたので黒髪の少年は平民と判断しました」
コルベールがそこまで言った時、扉がノックされロングビルの声が聞こえてきた。
「学院長、生徒がヴェストリの広場で決闘を行おうとしています。教師が止めようとしましたが生徒に阻まれられて止められないようです」
「やれやれ。で、生徒の名前は分かるかの?」
オスマンはため息交じりに生徒の名前を尋ねる。
「一人はギーシュ・グラモンです」
グラモンと聞いて、まるで以前に何か聞いたことがあるのか、彼は呆れた様子だった。
「グラモンとこのバカ息子か。恐らく女の子の取り合いじゃろうて。して相手の生徒は?」
「それが生徒ではなくミス・ヴァリエールの平民の使い魔です」
ルイズの使い魔。それを聞いて、オスマンとコルベールは互いの顔を見合わせた。ロングビルは扉越しに続ける。
「教室達は決闘を止めるために『眠りの鐘』の使用を求めていますが?」
「アホか!子供の喧嘩に秘宝など持ち出せるか!放っておくのじゃ」
「分かりました」
そう返事をするとロングビルは去っていった。彼女が去った直後、コルベールは強い口調で詰め寄った。
「よいのですかオールド・オスマン!平民と貴族では勝負になりません!あの少年の身が危ないですぞ!学院から貴族の出来心で平民に死者が出たりしたなどという事実が王宮に知れ渡ったら…」
「待つのじゃ。ミスタ・コルベール、その少年がガンダールヴか確認するかよい機会じゃ。大丈夫じゃて、危なくなればきちんとわしが責任もって止めるからの」
「はぁ…」
コルベールがしぶしぶ納得すると、オスマンは杖を振り壁にかかった遠見の鏡にヴェストリの広場の様子を映し出した。
「さて、本当にガンダールヴなのか…」
このとき、彼らは予想もしていなかっただろう。今のサイトには、この世界で伝説と謳われた存在『ガンダールヴ』の力だけではない。
もっと別の…それも誰もが想像を絶するほどの力を知らずの内にその身に宿していたことを…。
その頃…。
地球からの脱出に成功し、サイトが転送された先の惑星の座標を割り出したクール星人たちは、残った小型円盤の群れを成して、ハルケギニアの存在する惑星『エスメラルダ』へとたどり着いていた
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