決闘-ファイト-
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ルーズという先生が仕切っていた授業では、座学で頂点に上っていたと言うルイズ。男子生徒に絡まれたというシエスタを助けたルイズ。その点については誰よりも褒めるべきだし、彼らよりもまともだろう。でも、こいつらは…!誰にだってできることとできないことくらいはある。それはこいつらにだって言えることだ。それも分かろうともせず、人のことをとことん見下す。ほんのちょっとの欠点をいやらしく責めては罵って侮辱する。
あの時は、ルイズに苛められたことに対しての仕返しのつもりだったが、今までの彼女の受けた屈辱について考えたら罪悪感が芽生えてきた。後でちゃんと謝ってやろうかな。でも、それよりもこいつらのことが許せない。
見せつけてやる。ルイズの分もこいつをボコって見返す。
「おい、キザ野郎!どこでやるんだ?」
「決闘はヴェストリの広場で行う。逃げずに来たまえ」
二人の決闘が決まり、ギーシュは体を翻し先に広場へと向かった。と、同時に人込みを分けルイズがギーシュと入れ替わるように寄ってきた。
「何やってんのよ、あんた!」
見るからにまた怒っている。
「よおルイズ」
「よお、じゃないわよ!何事かと思って来てみれば!そこですれ違ったメイドから全部聞いたわよ、何勝手に決闘の約束なんてしてんのよ!!」
先ほど逃げたシエスタからここに至る経緯は既に聞き及んでいたらしく、ルイズはサイトに怒鳴りつけ彼の手を引いて歩きだした。
「どこ行くんだよ?」
「ギーシュに謝りにいくのよ。今なら許してくれるわ」
「嫌だね、なんで俺が謝るんだよ」
ルイズの手をふりほどいて、サイトは自分の非を認めなかった。そもそも、この二股騒動の件についてギーシュ以外に非など誰として何一つなかったが。
「あんた何も分かっていないわね。平民は貴族に勝てないの、ケガで済めば運のいい方なんだから!」
「うるせぇな、そんなことやってみないとわからないだろ!とにかく見てろ、これに勝って俺とお前の汚名を挽回してやる!」
――――え?今、なんて…?
呆けているルイズをよそに、サイトはちょうど目に入った金髪太っちょの生徒…シュヴルーズの授業でルイズに一言馬鹿にしたセリフを吐いたマリコルヌに広場の場所を尋ねていた。
「なあ、ヴェストリの広場ってどこだ?」
「ああ、あっちだよ」
「ちょっとマリコルヌ!?」
サイトは広場の場所を知るや否や、ルイズの手を振りほどきギーシュの取り巻きに連れられ広場に向かっていった。
「もう、使い魔の癖に勝手なことするんだから!」
怒りながらもサイトを放っておくことはできず、彼女はサイトを追い始めた。
…とりあえず突っ込まないでほしい。サイトの言った『汚名挽回』は間違いで、本当は『汚名返上』というのが正しい表現ということについては。
一方で、学園長
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