暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
決闘-ファイト-
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「あいて!!…ったく、叩くことないだろ」
 ルイズに文句を言いながらも、サイトは再びギーシュと彼の使役するワルキューレを睨む。
 あのワルキューレとやらは、剣を持っている。ギーシュは余裕の表れのつもりで使わせていないようだが、まずはあれを奪い取ってやれば、こちらも武器を取ることができる。そうなれば少しはこちらが有利になるはずだ。
「っつ!」
サイトは狙い通り、ワルキューレの持つ剣へ手を伸ばし、それを掴みとり、強引にそれを奪い取った。すると、サイトの今の行動におお!とヤジから歓声が上がる。
「ほう、剣を取ったか。だが剣一本手にしたくらいで、僕のワルキューレを倒せると思うな!」
 ギーシュも素直にやるなと思ったが、それでも自分が優位に立っていると自覚していた。
 たかが剣。それも自分が作り出したものだ。今よりももっと固く丈夫なものを作ればいい。ギーシュは新たに青銅の槍を作り出し、それをワルキューレに持たせた。
「もう止めなさいサイト!あんたが武器を取った以上、ギーシュは絶対容赦しないわ!これは命令よ!」
「…なあ、ルイズ」
 命令してくるルイズに背を向けたまま、サイトは静かに語りかけてきた。
「俺を、元の世界に戻すことってできないんだろ」
「そうだけど…今は関係ないでしょ!」
「とりあえず俺のことは使い魔でいいさ。やってやるよ…生きるためだからしょうがねぇ……でもな!」
 サイトはルイズの手を振りほどき地面に刺さった剣の柄を両手で握る。なぜ俺がビクビク怯えて『お願い貴族様助けて』って感じに負けを認めなければならないんだ?
 こんな奴にだけは、頭を下げるわけにはいかない。もしここで頭を下げてしまったら…。

俺を、俺たち地球人を凶悪で卑劣な侵略者や凶暴な怪獣たちから守ってきた、

GUYSやウルトラマンたちに申し訳が立たなくなってしまう。

だから!!

「下げたくねぇ頭は、下げられねええええええ!!」

ブン!!

サイトはワルキューレから奪い取った剣を両手で持って構えた。

 その時だった。

彼の左手の甲に刻み込まれた使い魔のルーンが、青く光り出した。

「さあ行け!ワルキューレ!」
 命令されたワルキューレは、敵であるサイトに向かって槍を突き出した。
 もうだめだ。サイトの体はあの槍に貫かれてしまうのだ。ルイズは目を当てることもできず目を伏せた。

 しかし…。

「デエエエヤアアア!!」

青銅のワルキューレはサイトが放った横一直線の一太刀でいとも簡単に切り伏せられ、ただの青銅屑となって芝生に転がった。
「な!?」
 ギーシュにルイズ、モンモランシーをはじめとした、広場にいた全員は突然発揮された彼の力に驚いた。しかしそれはサイト自身も同じであった。
(昔見たメビウ
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