主-ルイズ-
[9/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ものを含めても何一つ使えないなど。
「ミス・ヴァリエール!授業中ですよ。私語は慎みなさい!」
「も、申し訳ありません!」
シュヴルーズに授業中の私語だと断定されたルイズは注意された。
「そんなにお喋りする暇があるんでしたら、この小石を錬金してみなさい」
その途端、教室が騒然となった。
「先生!ルイズに魔法を使わせるのは危険です!」
キュルケが何かを恐れるように叫んだ。他の生徒もやめてだの、お願いだからだの騒いでいる。まるで怪獣襲撃を聞いて逃げ惑う人のようだ。
「どうしてですか?彼女が努力家なのは聞いています。
さぁミス・ヴァリエール。失敗を恐れてはいけませんよ」
「……分かりました、やります」
ルイズは意を決して椅子から立ち上がる。
「ルイズ!……ああ、もう!!」
何てことだと言うように、キュルケは叫んだが諦めたようにうなだれた。
「どうしたんだ?」
サイトが不思議に思っていると、キュルケが彼にこっそり警告してきた。
「あなた、念のため机や椅子に隠れてたほうがいいわよ」
見ると全ての生徒がキュルケの言った通りにしている。
「なぁ、何が起こるんだ?」
「まぁ見てなさい。これから分かるわ」
サイトも同じように机の下に隠れ、事の成り行きを見守ることにした。ふと思うことがあって同じ机に隠れていたキュルケに小声で話しかけた。
「なぁキュルケ、さっきのあの…シュヴルーズって先生がルイズのこと努力家って言ってたけど、ルイズって成績いいのか?」
「たしかに座学の成績なら学年トップで右に出る者はいないわ」
「マジ?」
人の前で着替えをするあたり、常識なしのアホなのかと思い込んでいたのだが、そうでもなかったようだ。地球の学校で寝てばかりだった自分とは違っていたことに反省したサイト。だがもう一つ疑問を抱く。
「そのわりには皆、ルイズのこと見下してない?」
そうだ、ルイズが座学で頂点なら他の連中は尊敬するのが自然のはず。だが、誰一人そんな目でルイズを見ていなかった。なんでだろう…?
「その理由も見てれば分かるわ」
そう言われ、サイトは再びルイズに注目した。ルイズは呪文を唱えて杖を小石に振りかざした。
そして次の瞬間!
――――ドゴオォォォォン!!!
怪獣もある意味びっくりな大爆発が起こった。爆発の影響で教壇の近くは悲惨な状態になった。煙が晴れるとそこには気絶したシュヴルーズと煤まみれでボロボロのルイズがハンカチで顔を拭きながら一言呟いた。
「ちょっと失敗したみたいね」
下手にお茶目な誤魔化しをした彼女に対して、生徒たちからバッシングの嵐が起こった。
「どこがちょっとだよ!いい加減にしろー!」
「いつもそうだろ、魔法成功率ゼロ!魔法の才能ゼロのルイズ!!」
「迷惑なのよ!いい加減
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ