暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
主-ルイズ-
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つどこで?まるで侵害と言わんばかりにルイズは怒鳴りだしたが、これはサイトにとって…いや、他の誰でも普通に考えればサイトのこの反応は当然だったかもしれない。
「ふざけてるよ!しかもなんだよ!お前自分が貴族だからとか、魔法が使えるからって威張っている割に、実は魔法全然だめだとか!俺を笑わせてんのか!?」
 ルイズはそこで動きを止めた。貴族の癖に、魔法が使えない。それは事実だ。

でも…………認めたくなかった。

こんな自分を。

現実を。

 優秀で身分も高い家柄の出身である自分が、どうしてこんなふうになってしまったのか、それを受け止めることができなかった。
 だがサイトからすれば、魔法が使えない苛立ちとか、周りに馬鹿にされているからってその怒りをぶつけられてはたまらない。そもそも自分は、住んでいる世界そのものが異なる赤の他人なのだ。
「歌にしてやろうか?…そうだな…
ルイルイルイズはダメルイズ♪
魔法ができないメイ・ジ(お菓子メーカー風に)♪
でも平気!ゼロのルイズは女の子だも〜ん!ってな感じでさ」
 ルイズの八つ当たりが度を過ぎてばかりだから、ついに彼もどこかやりすぎた仕返しに、下手くそで侮辱的な歌を歌いだした。
 ルイズは、握り拳を作って震え始めた。

―――うるさい、平民の癖に…使い魔の分際で…。

「何?怒っちゃうのか?ああそうか!怒りたきゃ勝手に怒ってろ!俺は逆切れかましているお前なんかよりもずっと怒ってんだ!昨日から勝手に俺を召喚したことに謝りもしなければ何の責任も感じないし、あまつさえ雑用係させるわ、しかも床の上で堅いパンにまずいスープ!これって俺に対する八つ当たりって奴か!貴族ってのはそれはまあ、いいご身分って奴だよな」
 ルイズの怒りと苛立ちに、サイトは既に気づいていた。
 もし、とある世界の皆さまが知るサイトなら「言い過ぎましたごめんなさい」と言って土下座するのではと思う人もいただろうが、ここでは違った。それは、皆さまの知るサイトとここにいるサイトは、これまで築いてきたものが大きく違っていたのだ。
「魔法が使えない癖に貴族だからってうざったらしく威張る上に、人を人とも扱わねえお前なんか、俺から見たら、俺の故郷を何度も襲ってたくさんの人から大切なものを奪ってへらへら笑い続けた、悪い宇宙人たちと何一つ変わんねえ!」

バチン!

 ルイズは我慢ならずサイトの頬をぶっ叩いた。
「…あんた、一週間ごはん抜き!!ご主人様を悪党呼ばわりした罰だから!」
 本当なら、自分の正当性を訴えるための言葉を手に取るように吐きたかったのだが、そんな言葉など見つからなかった。
 叩かれてなお、サイトは毅然とした態度でルイズを見下ろしながら言い放った。逆にルイズはその視線に一瞬だけたじろいだ。
「別にいい
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