才人-ジ・アース-part1/物語の始動
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室ディレクションルームにも、秋葉原で起きた異常事態は知れ渡った。
「隊長!秋葉原にて、突如住人が消失したとの報告がありました!」
今、隊長と呼ばれた男に報告したのはハルザキ・カナタ。ウルトラマンメビウスたちが最後の敵『エンペラ星人』を倒した後にこのGUYSに入隊した隊員である。今では後輩たちも増え、すっかり古参隊員に相応しい隊員に成長している。
「住人が消失?モニターに出せ!」
この男の名前はアイハラ・リュウ。現GUYSの隊長で、正義感溢れる熱血漢。メビウスとは特に絆を深めあった戦友同士で、ウルトラマンヒカリと一時的に一体化した経験のある男だ。
他にも複数隊員がいるのだが、名前が判明していないので、やむを得ないが説明を割愛させていただく。
モニターに出すように命じられ、他のGUYS隊員の一人がモニターに映像を出力した。
秋葉原の風景がモニターに映し出されると、その景色には恐怖に慄く人々と、次々と白熱したように光り、消滅する人の姿が映し出された。空から降ってくる謎の光弾、それが次々と人を狙って降り注がれ、路上を歩く人どころかパトカー・乗用車・バスさえも狙い、光弾を受けたそれらは次々と消え去っていた。
「なんだこりゃ…」
一人のGUYS隊員が気味悪そうに声を漏らす。すると、データベースを調べ上げていた一名のクルーが今回の敵について皆に報告する。
「過去のアーカイブにデータあり!ドキュメントUG…レジストコード『宇宙ハンター・クール星人』です!」
「クール星人?」
「43年前、ウルトラ警備隊に挑戦状を叩き込み、標本のために人類を誘拐し続けていたそうです」
「今回もそれが目的か!」
さらに一名の隊員が叫んだその時には、モニターに映された秋葉原の町は、どこからか放たれてくるクール星人の攻撃によって、今度は建物が破壊され始めていた。恐らく建物への攻撃で地上の人間のパニックをあおり、必然的に逃げ道の方角へ集まっていく彼らを一気に狩るつもりなのだ。
「アイハラ隊長!」
ご命令を!女性隊員がリュウからの命令を待つ。
「ああ、俺たちを標本なんかにさせてたまるか。GUYS!」
リュウの掛け声を聞き、GUYSクルーたちは一斉に一列に並ぶ。
「SALLY GO!」
「「「G.I.G!!」」」?
「ぐ…」
クール星人の攻撃によって秋葉原の町から消されたサイトは目を覚ました。だが、真っ先に感じたのは奇妙な感覚だった。まるで自分が空の上を飛んでいるような浮遊感がある。いや、その通りだった。本当に自分は浮いていたのだ。自分だけじゃない、子供・オタク・女子高生・主婦・会社員など秋葉原で見覚えのある人たちが同じように、この奇妙な部屋の中で浮いていたのだ。
「うあああ!助けてくれ!!」
ジタバタともがいて、下の方に見える扉
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