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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
才人-ジ・アース-part1/物語の始動
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を見た。黒い髪、思えば珍しい色だった。少なくとも自分の知る限りは経ったひとり、それも学院で働くメイドの少女一人だけがそうだった気がする。いや、そんなことはどうでもいい。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン、この者に祝福を与え、我の使い魔と為せ」
 やたら長い呪文を唱えた後、ルイズは両手で才人の頬にそえ固定した。
 ルイズが頬を赤く染めながら、自らの顔を才人の顔に近づいていく。そして彼女の柔らかな唇が、少年のそれと重なった。ほんの数秒、ルイズはすぐに唇を離して口を拭く。
「お、終わりました…」
 相手が平民とはいえ、やはり羞恥というものはある。ルイズは染まった頬を誤魔化すように言った。自分からしておいての立場なのだが、ルイズにとって今のは貴重なファーストキスだった。そんな大事なものを、婚約者である『あの人』でもないこんな辺鄙な少年に捧げるなど…屈辱だった。
とその時、少年の左腕から光が溢れ始め、少年は凄まじい悲鳴を上げた。
「っぐううああああああああ!!!!!」
 自分の目の前で急に大声を出したものだからルイズはびっくりしてしまう。
(何よ、『ルーン』が刻まれただけなのにそんなに騒いで…)
 悲鳴が終わったその時には、彼の左手に奇妙な古代文字のような刺青が刻まれていた。これがルイズの言うルーンとやらのことらしい。
「はあ…はあ…!!な、なんだ…左手が、熱い…」
 意識を失っていた少年は目を覚まし、自分の左手を見る。たった今刻まれたルーンと、もう一つ自分の腕にいつの間にか付けられていた鉄のブレスレッドにも目を向けていた。
「なんだこれ?いつの間に…」
 どうもその少年は、自分でそのブレスレッドを付けたわけではなかったようだ。だったらどうして身に着けているのか?
ふと、少年は視線を今度は辺りの景色に向ける。
「…あれ…ここは…?君は?」
目に映ったのは芝生を囲っているレンガの塀と塔。
「…あんた、誰よ?」
 そして、桃色の髪と瞳を持つ華奢な美少女。少年は顔を近づけてきた彼女の可愛らしい容姿に胸が高鳴ってしまったが、なんとか冷静さを保とうとして自己紹介した。
「誰って…俺は平賀才人」
「ヒラガサイト?変な名前ね」
「変とはいきなり失礼な奴だな」
 変な名前と言われムッとしたサイトだが、言いだしっぺの癖にルイズは失礼な奴扱いされたことにイラッと来た。
「あんたね、貴族にそんな言い方していいと思っているの?いったいどこの平民よ?」
「ミス・ヴァリエール。そこまでにしなさい。それと君、左手を少し見せてもらえないかな?」
 サイトとルイズの間に、コルベールが割って入ってきて、サイトに左手を見せるように言ってきた。何が何だかわからず、サイトは言われるがまま左手を差し出
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