拠点フェイズ 4
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はてっきり処罰されるものと……
「はあ……ともかく、これで公式な儀礼は以上よ。いいわね」
曹操はそんな私の様子に、周囲に声をかけて座り直した。
曹操の言葉に周囲の武将たちが頷くと――
「さて。これからは私的な話し合いよ…………いい加減、立ちなさいな、公孫賛」
「は? あ、はっ………………え?」
私的な、話し合い?
「ごほん。公孫賛殿」
先ほどの咳払いで気付かせてくれた青い髪の将が、私に話しかけてくる。
「華琳様は、事情を説明すると仰せです。どうぞお席にお座りください」
「……………………はぁ」
えっと……よくわからないのだが。
ともかく、促されるままに用意された席へと座る。
「さて。どうやら貴女は、何故自分が処罰されないのかわからない、ということかしら?」
「……ああ。私は劉虞に騙され、連合に参加した。そしてその劉虞の裏切りに連合を抜けて、宗室である劉虞へ攻撃した。いわば、漢への反逆だ。それが民を護るためであったとしても……だ」
普通に考えれば、そう取らざるをえない。
確かに否は劉虞にあれど、その劉虞は漢の宗室……一族なのだ。
それに対して董卓に囚われていたとはいえ、陛下の許可無く弓を引いた…………この行為は、本来ならば許されるべき行為ではない。
私は、それを承知で劉虞に刃を向けた。
全ては、北平の民のために。
私は命を以って、その罪を贖うつもりだったのだ。
だが――
「……はぁ。くだらないわね」
「く、くだ!?」
私の覚悟を、曹操は鼻で笑った。
「当然でしょう? 正しいことをしたのに、何故罰せられなければならないのよ」
「………………」
「貴女といい、劉表といい、どうしてこうも漢王朝に盲従できるのか、理解に苦しむわね……」
「なっ……!?」
曹操の言葉に、私は声を失った。
曹操が言った言葉は、紛れもなく漢に対する反逆の意思がある。
「き、貴殿は何を言っておられるのか、理解している――いえ、いらっしゃるので……?」
「当たり前でしょ。私の発言の内容は、確かに不敬の極み。でも、真実だわ」
「………………」
り、理解した上で、私の前でそれを言うと……?
一体どういう意図で――
「わからないの? 公孫賛」
「――っ!」
「………………そう。やっぱりその程度か。まあいいわ。ともあれ、貴女は薊侯となり、劉虞討伐後は北平だけでなく、かの平原も貴女の領土となるわ」
「なっ……?」
私に……平原を治めろと?
「これは陛下からの正式な通達よ。せいぜい頑張りなさいな」
そう言って立ち上がろうとする曹操。
それを見て、私は思わず顔を上げた。
「お、お待ちを!
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