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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
拠点フェイズ 4
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  ―― other side 涼州武威 ――




「小姫様だ! 小姫様がお戻りになられたぞ!」
「小姫様、おかえりなさい!」
「伯瞻様がお戻りになられたぞー!」
「こらぁ! 小姫言うなぁ! あたしちっちゃくないもん! あと、誰!? あたしの字は呼ぶなって言ったでしょー!」

 周囲からの歓喜の声に負けない元気な声が響き渡る。
 涼州に凱旋したたんぽぽに、彼女を慕う者達の笑い声が広がった。

 反董卓連合での勝利により、馬岱は恩賞として都尉の任命と金二十石(約六百二十kg)が与えられた。
 なにより連合に参加して一兵も消費しなかったことが、彼女の評価を大きくしていた。
 戦闘に参加していなかったとはいえ、その役割は重要であったからである。

「おお、小姫様! お帰りなさいませ!」
「小姫言うなっ……て、爺やじゃない。ただいま〜……あ、お姉さまはどうしてる?」
「大姫様ですか? 先程、五胡に襲われた邑の偵察から戻られました。今は寿成様にご報告されているかと」

 老人の言葉に、馬岱が眉を寄せる。

「また五胡が動いているの? 最近活発だよね……なんか不穏な雰囲気でやだな」
「はい。ですが中央の争いも早々に片付きました故、付け入ろうとしていた五胡もこれでおとなしくなるかと」
「だといいけどね〜……まあいいや。それより爺や、聞いて聞いて! 実はすんごいおみやげが――」
「たんぽぽ! 戻ったか!」

 馬岱の言葉を遮るように、女性が大声で叫ぶ。
 二人がそちらを見れば、馬で駆けて来る女性が一人。
 西涼の錦馬超、その人だった。

「あ、お姉様。おひさー」
「おひさーじゃない! 良く無事で……」
 
 馬岱の様子に安堵して、胸を撫で下ろす馬超。
 その様子は心底ほっとしている様子だった。

「当然だよっ! たんぽぽ、大活躍だったんだから!」
「あ、ああ。みたいだな……噂は聞いているよ。なんか重要な役割だったんだって?」
「うん。全部、北郷さんの指示だけどね」
「盾二が!?」

 盾二の名前が出た途端、馬超の頬が赤く染まる。
 その様子に、馬岱はニンマリと口に笑みを浮かべた。

「おやおや〜? お姉様は、やっぱり北郷さんのことが気になるのかなぁ?」
「バッ! な、何を……」
「ふふん〜? まあ、たんぽぽもみんなと真名交換してきたもんね。これでお姉様と一緒だよ」
「……そっか。みんなは元気だったか?」
「うん。桃香お姉様も愛紗お姉様もみんな元気だったよ」
「と、桃香お姉様!? 愛紗まで……」

 馬岱が、劉備と関羽の名前をうっとりとしながら口に出す。
 その様子にぎょっとする馬超。

「はぁ〜愛紗お姉様の凛々しさ、ステキだったなぁ……桃香お姉
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