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デート・オア・アライブ
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……来世!?

「ちょっと待て!来世があるのか俺には!?」

「さっきから話そうと思ってたんですがね。貴方が脱線ばかりしてるから全然進まないんですよ」

そう幼女はため息をつきながらご飯にバターと醤油をぶっこんだ。

「汚い喰い方してんな。お里が知れんぞ」

「焼肉のたれとタルタルソースを同時に入れる味覚障碍者には言われたくありませんね」

そう言い合い俺たちはそれに箸を突っ込み掻き混ぜる。

辺りに品のない音が響くが、そんなことは露程(つゆほど)も気にせずご飯(?)を口に運ぶ。

「それで……はむ、はぐ俺はこれから ゴグっ…どうなるんだ?」

「……っずるるるるる んく、んく ぷはぁっ!……っとですね。本来ならここで、輪廻転生になるんですが、今回はちょっと事情が違いまして……」

「お願いだから地獄行きなんて言わないでくれよ。流石の俺も亡者や鬼と乳繰り合いたくはない」

「そのことに関しては本当に残念です。あなたを地獄送りにできなくて……まあ結論だけ言うと貴方には転生してもらいます」

「転生?でもさっき輪廻転生はダメって……」

「輪廻転生は動物を含めた生類(しょうるい)に生まれ変わること。それを何回も繰り返すことを言います。
 そして私が言った転生は今保持している記憶を継承し、そこから新たな生を歩むこと。生まれ変わることは共に同じですが、ステータスが違うのですよ」

「七面倒臭そうだなぁ。まさか生まれる世界も指定されてるとか言うんじゃあ……」

「そのまさかです」

「…………」

はぁ……とため息をつき箸を持ったまま項垂(うなだ)れる。

そのまま少しだけ幼女の顔を覗いてみた。

脇目も振らず、俺をジッと見ている。その目や顔からはふざけた感情等は一切なく、ただ真剣さだけがそこにあった。

「……なんで俺なんだ。俺以外にも人間はごまんといる。なのに……」

「神は人間を選ぶときに理由なんか持ちません。ただ選んだ。勝手気ままに適当に……それだけです」

「…………そりゃあさ、生き返らせてくれるのは素直にうれしい。でもさこんな形で生き返らせることは俺は望んでないんだよ。だから……」

「……ごめんなさい」

申し訳なさそうに頭を下げる幼女。

どうやら、俺が何を言おうともこの結果は変わらないようだ。

でも俺はまた人間として生きたい。自分が生きた世界で、また0から。

正直言って安全も何もかも保障できない世界に転生するなんて御免被(ごめんこうむ)りたい。


………………

だがこのままじゃ話はずっと平行線のままだ。

そもそも相手は俺にまた生きるチャンスを与えてくれたんだ。感謝こそすれ(うら)む筋合もない。

ならばここは……
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