第八十二話
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人存在するカンピオーネの方々に対し、あまりいい印象を持っておりません」
「まあ、それは正解ですね。何をしでかすか分からない、火薬庫で花火を振り回す、そんな表現が似合う連中ですよ。もちろん、俺を含めて」
何せ、世界遺産を破壊するようなヤツや出雲大社で大暴れするようなヤツがいるんだ。
それくらいの認識、むしろ甘いくらいであろう。
「ですが、梅が信頼している貴方になら、と考えたのです」
「そうですか・・・なら、俺も男です。そこまで言われて何も思わないわけじゃない・・・それでも、」
そして、俺自身も頭を下げる。
「家族のことを最優先に考える、それが俺です。なので、何かあった際には家族を優先してしまう・・・そのことについて、先に謝らせていただきます」
「そ、そんな!お顔を上げてください!」
ものすごく焦った声が、前から聞こえてくる。
「それについては理解しております。それでも、梅のことを考えてくださる。そう思ったからこちらから頼みに来たのです」
「・・・そう言っていただけると、とても助かります」
そして、こちらもしっかりとお父さんの目を見て、
「では、俺に出来る範囲で・・・いえ、俺に出来る以上に梅先輩を守らせていただきます。例え、相手が神であっても」
「とても・・・とても心強いです」
そう言いながら再び頭を下げたお父さんは、先ほどまでの表情を少しばかり崩していた。
つまり、さっきまでほど真剣な話をするわけじゃないんだな。
「話は変わりますが・・・梅を娶る気はありませんか?」
「はい!?」
そして、こんな反応をしてしまった俺は悪くないはずだ。
うん、悪くない。むしろ、この反応が普通のはずだ。
「えっと・・・何割冗談ですか?」
「十割本気です」
「おおう・・・」
この人、間違いなく本気だ。
にしても・・・
「梅先輩、俺にはもったいないと思うんですけど」
「そんなことはありません」
「いや、俺は世界を脅かす魔王ですよ?」
「そして、自分の大切な人を守るためならばその力を揮えるお方です」
「性格、かなり捻じ曲がってると思いますよ?」
「それもまた、一つの個性です」
何この人、いろいろと寛容すぎる。
「それに、何より重要なのは本人達の意思だと思いますので」
「ちょ、お父様!?」
そして、お父さんの言葉に梅先輩が反応してしまった。
にしても、なんでお父さんはそのことを・・・
「なんだ、もう伝えてあるのだろう?」
「そ、それは、そうですけど・・・」
あ、認めちゃうんだ・・・
「えっと、一ついいですか?」
「はい、構いませんよ」
「では・・・なんで、そのことを知ってるのですか?」
「親ですか
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