プロローグ 〜洋館にて〜
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言われて、クリムゾンはスーツのポケットから携帯電話を取り出した。それをパピー・フェイスに差し出すと、彼は奪い取る様にそれを受け取った。クリムゾンはその態度にむっとしたが、相手が上司なだけに怒れない。
パピー・フェイスは即座に十一ケタの番号を打ち込んでいく。そして画面を耳に当て、相手の応答を待った。
「もしもし。そ、俺だ。こっちは失敗だよ。…そうか。じゃあ、後で」
電話の相手と会話をしながら、パピー・フェイスは肩を竦める。
会話の雰囲気からもう片方のチームも失敗だという事を察し、クリムゾンも落胆してうつむく。
電話を終えたパピー・フェイスは携帯電話をクリムゾンに返すと、引き返すべく玄関とは逆方向へ足を進めた。クリムゾンは、そこに放置されたままの老人の死体が気にかかるようだったが、いつまでもそこにいても死体は生き返ったりしない。あきらめて、彼女は上司の後に続く。
そう遠くない未来の話――。
世界を守るために集まった超能力者たちの戦いの話である。
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