これこそ、私の待ち望んでいた切り札です!
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い、カキクケコ』!」
真姫がやけくそ気味に声を張り上げて呪文を唱えた瞬間、手の中にあるコンパクトミラーが突然眩い光を放った。
「……で、私がその悪の組織と戦っていくって言うの?」
「そうそう。真姫ちゃんも分かるようになってきたやん」
「では、アニメ『ラブライブ!』の今後はこの方向でよさそうですね」
「そうね。まずは、必殺技とか決め台詞とか……」
「待ちなさいよ! 誰もやるなんて言ってないでしょ! それに、何時の間にか話の主旨が変わってるんだけど!」
真姫の抗議の声に、海未・にこ・希の三人は不思議そうな表情で彼女を見つめる。
「ですが、これは真姫が主役なんですよ?」
「デザインとか細かい部分はまだまだこれからだけど、少なくともシナリオに関してはいい出来だと思うわよ」
「一体、何が不満なん?」
「強いて言うなら、全部よ! 第一、今回は不測の事態に備えるって話であって、あなた達の妄想を垂れ流す回じゃないの!」
「しかし、第二期のオープニングのCG制作にあの東○が絡んでいる以上、こうした変身ヒロイン路線に転じる可能性も……」
「ないから! 十年も続いてるシリーズがあるのに、わざわざ私達を使う必要もないでしょ!」
「せやったら、いっそウチらもその仲間に……」
「いやいや! ただでさえ四十人近くもいて大変そうなのに、突然九人組の私達が押し掛けたら迷惑以外の何物でもないじゃない!」
「では、いっそのこと、敵役で登場するのはどうでしょう?」
「どうでしょうもこうでしょうもないわよ! いくらあの東○が携わってるからって、私達があのシリーズに出られるわけじゃないから!」
三人から容赦なく繰り出されるボケに真姫が酸欠を起こしかけていたその時、部室の扉が勢いよく開け放たれ、同級生メンバーの星空凛とμ’sのリーダーである高坂穂乃果が慌ただしく飛び込んで来た。
「みんな、大変だにゃあ!」
「μ’sにライブの依頼が来たんだよ!」
唐突な出来事に真姫達が呆気に取られる中、希だけはくすりと笑みを浮かべる。
「どうやら、ウチらの運命は動き出したようやね」
その手には、『戦車(CHARIOT)』と書かれたカードが握られていた。
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