これこそ、私の待ち望んでいた切り札です!
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
「しなくていいから! 何の参考にするつもりよ!」
「もちろん、新曲の歌詞です」
「なるの!? 曲を書いてる身としては、ものすごく心配なんだけど!」
「ああもう! さっきから、真姫は何が気に食わないのよ!」
「強いて言うなら、全部よ! 運命がどうとかって、結局何が言いたいのよ!」
「分からないの? 私達が出演するアニメ『ラブライブ!』を制作しているのは、あの○ンライズなのよ! メカに乗って戦うことだってあるかもしれないじゃない!」
「ないわよ! 私達は一応アイドルなのよ。メカに乗って戦うなんて、おかしいでしょ」
「そうでもありませんよ。某アイドルグループが○ンライズ制作のアニメでメカに乗って戦ったという話も聞きますし、あながちありえないことも――」
「ないない。第一、私達のアニメは一クールきちんと学園もので通せたでしょ。データカードダスの方だってちゃんとアイドル活動してるんだし、大丈夫よ」
「そうやな……むしろ注意せなアカンのは、直接制作に携わってる企業よりもタイアップしてる企業の方やんな」
「タイアップ……?」
「こういうことや!」
小首を傾げる真姫に、希はポケットから一枚のカードを取り出した。
その瞬間、部室内の空気が大きく震えたかのような錯覚に教われる。
「こ、これは……」
「何て威圧感なの……!」
海未とにこは驚愕と戦慄の表情を浮かべながら希の示すカードに視線を注ぐ。
それは彼女らの知っているカードでありながら、彼女らの知っているカードではない。本来ならばただの紙切れに過ぎないそのカードは、「逆らってはならない」と本能に語りかけてくるようなプレッシャーを放っているように思えた。
「これは人類が文明を築き上げる遥か昔より存在する神のカード。ウチがそれを手にしているということは、どういうことか分かるやんな?」
「ま、まさか……!」
「世界を、自分のものにするつもりですか!」
狼狽するにこと海未を前に、希はにやりと不敵な笑みを浮かべる。
「その通り! 神の力さえあれば、この世界はウチの思うがまま! 人も、国も、この地球上にある全てを、ウチの手中に収めてくれるわ!」
希が高笑いを響かせる中、海未は神のカードが放つ威圧感に負けじと真正面から対峙する。
「そうはさせません!」
「海未……」
「私達の生きるこの世界を、自らの欲望のままに支配しようとするなんて……あなたは最低です! そんなことは、この私が許しません!」
「ふ〜ん、海未ちゃんがウチを止める言うんか。でも、ウチの持つこの神のカードに、ただの人間が太刀打ちできるやろかなあ?」
「何事もやってみなければ分かりません! 私はあなたに勝ってこの世界を守ります!」
海未はそう宣言して、懐から自身のデッキを取
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ