暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
29 二日目(前半の後半)〜Are you a werewolf.
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- the first half of the discussion -

「伝承は本当だったんだ…」

ポツリとお父さんが呟いた。
伝承…『夜に住まうものが村に三体現れたとき、この村に滅びをもたらす。阻止するには人狼を占うものと、死者の霊から人狼を見分けるもの、他のものを守るものそれぞれ一人ずつと、それ以外の人狼側ではないもので人狼を突き止めよ』
これが本当だとすると今のところ仮定が全て正しければ…

「伝承が正しければ今のところ人狼側は2体。村人側は村人9人で、そのうち占い師のワールさん一人に『他のものを守るもの』…猟銃で人狼を追い払っているからここは『狩人』と仮称して、狩人が一人に『死者の霊から人狼を見分けるもの』が一人いるってことですね」
「仮定が全て正しければな」

うーん、なんだか不思議な世界に迷い混んだ気分。だって占い師に狩人に死者の霊から人狼を見分ける人ですよアナタ。人狼だって十分にアレだけど僕としてはこっちの方が信じがたい。

人狼だったらそう言う生き物だと説明されればまだ納得出来るけど、占うとか猟銃で魑魅魍魎を退けるとか死者の霊で判断するとか…。別の種族と言われれば納得いかないこともないかもしれないけど、これが普通の人間だって言うから信じがたいんだよなぁ。

「あ、人狼は襲撃に失敗したと言うことは誰が狩人なんでしょう?」

素朴な疑問が僕の口から出た。人外なのに人間とか変なことを考えていたら自然と気になってしまったのは仕方がないことだと思う。

「お、そのことなんだけどな…むぐぅ!」

ワールさんが何かを言おうとした瞬間に明希さんがとても人間とは思えないスピードでワールさんの目の前まで迫り、手で口をふさいだ。
…全然見えなかった。明希さんって何か格闘技でもやってるのかなぁ?

「駄目ですよワールさん。ここで狩人のことを話しちゃ。人狼に狩人の正体がバレちゃ不味いでしょ」
「ふがっ!もがっ!」
「えぇ…?あ、あぁ。そうですね…迂闊な発言をしてごめんなさい。ここで狩人の正体をバラしてしまったら狩人が襲われるかもしれないですね…」

でもこれはいい情報だ。
明希さんのスピードに呆けながらも思わず顔がニヤついた。不謹慎なのは重重承知だけど探偵気分で嬉しくなったのは押さえられなかった。

「でも、これでワールさんが本物の占い師ってことになりませんか?」
「まあ、そうとも考えられる」
「え…?おい、クレイ…どういうことだ…?」

僕と明希さんの推理と、息子である僕の想像もつかなかった頭のキレに戸惑うように父さんが僕に説明を求めた。

「お父さん、人狼にとって驚異なのは能力を持った人間なんだ。勿論、能力も持たない村人でも、もしかすると自分を処刑する為に投票する票の絶対数が多いのは
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