ホラーとアイドル
あなたは私のアイドルよ…1
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pi-pi-pi-pi-pi…
朝早くから目覚まし時計の電子音で、無理矢理にも夢の中から引き出される
「南啼(ナナキ)?7時半よぉ」
母親の声がさらに追い打ちをかけてくる
目覚まし時計と母親のダブルコンボ
これが、我が 奈黒(ナグロ)家の朝の伝統である
すでに17年近く続く伝統…
まったく、おかあさまも飽きないねぇ…
俺は飽きた。
それにしても、朝はなんでこんなにも体感時間が早いんだろうか?
……だめだ
考えるのもバカらしい
ほら、
そうこうしている内にもう家を出る時間じゃん、早いよ!朝!
「いってきます!!」
バン!!
光の速さで家を出るべし!!この時間のバスを逃したら確実に遅刻だ!!
ブオオオオオオオ…
後方から重たいエンジン音が聞こえてくる
やばい!!バスが来た!!
バス停まで600mくらいある!
いけるかもしれない!!
ブオオオオオオオオオ
エンジン音が近づいてくる!!
ブオオオオオオオオオオ!
なぁんでこんなホラーみたいにバスが近づいてくるんだよ!!
ブオオオオオオオオオオオオオ!!!!
すぐそこにバスのエンジン音がした
でもバス停はあと400mくらい先だ
俺の体力がもつのか?!
ブルォォオオオオオオオオオオオ!!!!
バスが横を通り過ぎ…………
バスじゃ…ない?
さながら「それ」は
牛とバイクが融合したかのような怪物だった
「……え?」
さらに、衝撃は二度俺を襲った
「待ちなさいよおおおおおおお!!!!!」
牛の怪物の後を、変わった形をしたスケボー(?)に乗った女子が追っていったのだ
「もぉう!!朝から力とか使いたくないのよ!!」
「ブルォォォオオオオオオオオオオオン!!!!」
「言葉も通じないB級ホラーのくせに足だけは速いんだから!!」
スケボー(?)女子は呪文のようなものを唱えた…
「これでくたばれ!!
我が眼前の敵(まと)を射よ!来い!《桃太郎乃砲筒(ももたろうのほうづつ)》!!」
突如、少女の右腕に光の粒が集まり、それはみるみる内に腕全体を覆う巨大な重火器となった
「くらえ!!この陰媛(カゲヒメ)様の桃太郎!!うりゃぁぁぁぁああああああ!!!!!!!!!」
「ブルオオオオオオオ!!!!!!??????」
砲筒の先が一瞬光ったかと思うと次の瞬間 スケボー女子の右腕からは高出力のビームが放たれていた
ビームの射線上にいた牛の怪物は断末魔を上げる間も無く、消し炭と化した
「ふぅ、一件落着」
「な、なにが一件落着なんだ…」
あまりに日常とはかけ離れている現象を目の前に、南啼は茫然としていた
「あ、いたのね
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