始まりの決別
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お渡ししておきます、エネルゲイヤへ転送できる唯一の方法の証、いわばビザの様な物です、こちらが無ければエネルゲイヤを訪れる事は叶いませんので紛失する事の無いようお願いします。こちらを友好と信頼の証として皆さんお預けします、ご使用は一枚一回限りですので数がご入り用の時はお知らせください手配しますから」
私は三大勢力のトップにエネルゲイヤへの転送券を渡す。
「では今後とも良い関係を」
会釈をする、フィネガスも礼を払い私達はその場を後にする。
「皆、エネルゲイヤに引き上げるわよ」
パンパンと手を叩き皆に合図を送り皆が集まり出す、私は巨大な転送用の魔法陣を出現させる、そこにリアスが駆け寄って来る。リアスは魔法陣の外で立ち止まり私を見る。
「何でですか!!何で独立なんてするんですか!?お父様やお母様がどれだけ悲しむか!!」
「リアス、貴女も子を産み母となれば分かるわ。我が子の幸せの喜びが、我の子の不遇がどれ程の絶望か」
「・・・・・」
私の言葉にリアスは何も言わない、あの子は母様の次に私の傍で私を見て居たから、思う所があるのね。
「リーネ・グレモリは今日をもって死にました。ここに居る私は魔王サーゼクス・ルシファーの妹でも貴女の姉でもありません、私の名はリーネ・エネルゲイヤ。魔導都市エネルゲイヤの大公です」
「・・・・・・・・」
私がそう名乗ってもリアスは何も言わなかった、ただ一滴の涙があの子の頬を流れ落ちて行った。
「さよなら、リアス」
消えゆく私が発した言葉、それが私があの子をリアス・グレモリーを妹として発した最後だった言葉だった。
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