第三十話 駐車場探し
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て御坂さんが口ごもる。
「あー、もう駐車場は特定してあるのでそこへ向かうだけですよ」
「えっ!? もう見つけたのっ!?」
俺が答えると御坂さんに驚かれた。
「スカートを乾かしてもらってる間に見つけてくれたのか。大変だっただろう」
「いえ、友達に頼んで車種とナンバーから検索をかけてもらったんです」
「あっ! 初春さんねっ?」
木山先生がかけてくれた労いの言葉に気恥ずかしさを覚えて、俺が素直に種明かしをしたら御坂さんもすぐに分かったらしい。
「うん、そういうこと。ジャッジメントなので何とか調べることが出来ないかと思って電話してみたんですけど、結構早く見つけてもらえましたよ」
御坂さんに答えると同時に木山先生にも状況を説明したのだが、初春さんがジャッジメントだということは多分教えても問題ないだろう。
「そうか、優秀なんだな」
「そうですね」
木山先生が感心したように言ったので俺も肯定しておく。ってか初春さんって、人型で活動する時のアリスとほぼ同等の処理能力があるのではないだろうか。
「そっかぁ、そういう手があったのか」
御坂さんは感心したように呟いていた。
「ここですね」
初春さんからメールしてもらった地図を見ながら案内することわずか数分、木山先生の車が止められて居る駐車場に到着する。
「ああ、確かにここだったな」
木山先生がそう言って中に入っていき、俺と御坂さんも一応付いて行く。
「おぉー、これかー!」
少し歩いたところで青いランボルギーニを見つけて俺は思わず声を上げてしまった。やっぱりこういう車には心躍らせる何かがあると言って良いだろう。
「君はこういう車に興味があるのかい?」
「そりゃありますよ」
「やっぱりアンタも男の子ね」
木山先生に聞かれて答えると御坂さんが微妙な表情で呟いていたのだが、常盤台の寮やら学舎の園やらでの初春さんと比べたらまだマシだと言いたい。
「そうだな……それなら、探してくれたお礼に君をスーパーまで送っていこう」
「えっ! 良いんですかっ!?」
木山先生の提案に驚いて思わず聞き返す。
「ああ、乗りたまえ」
「はーい!」
本当に乗っていいということなので俺は嬉しさを抑えながら答える。というか、余り抑えきれてなかったかもしれないが、リミッター解除の初春さんのようにおかしい状態でなければ問題ない。
「それから君も、色々とすまなかったな。助かったよ」
「ど……どういたしまして」
俺が車に向かって歩き出すと木山先生は御坂さんにもお礼を言っていた。
「あ……」
俺が車の左側のドアを開けるとそこは運転席
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