暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトスの世界に生まれて
心を開いて、妹さん その一
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
い。
それにしても。
それにしても、原作を読んだだけでもそれなりに学園に対して影響力があると思える生徒会長だが、クラス替えにまで口を出せるなんてな。
俺の目の前にいる生徒会長はいったいどれだけの影響力を学園に対してもっているんだろう。
俺の学園生活の良し悪しは、生徒会長次第なのかもしれない。
今年の暮れにでもお歳暮を送ったほうがいいか? などと考えつつ、

「で、生徒会長。俺は何をすればいいんですか?」

と訊いてみる。

「往生際がよくて助かるわ」

理解が早くて――じゃなくて、往生際なのか。

「今度行われる専用機持ちのイベント、全学年合同のタッグマッチ戦があるのは知っているよね? そのイベントで簪ちゃんと組んであげて」

そう来ると思ったよ。

全学年合同のタッグマッチ戦っていうのは、えっと……あれだ。
昨今、世界中でISの強奪事件が相次いでいて、このIS学園も例外ではない。
つい先日も一夏の『白式』が狙われていたしな。
そこで専用機持ちの操縦技術のレベルアップを図る目的として全学年合同のタッグマッチ戦が行われることになった。

「簪ちゃんは日本代表候補生なのだけれど、専用機を作るはずだった倉持技研が、一夏くんの専用機『白式』を優先しちゃって簪ちゃんの専用機が完成していないのよ」

生徒会長は再び俺を拝んでいる。
俺が更識簪の専用機の完成にも協力しろってことだよな。
だが、俺が手伝いますよと言ったところでこう言われるのがオチだ。
一人でできるから、と。

「ISの製作のお手伝いもしろってことですよね」

俺は生徒会長に確認をしながらしばらく考えるフリをする。
そして、姉から見た妹の性格はどんな感じなのかと訊いてみた。

「キミも知っているかもしれないけれど、内向的っていうか、暗い感じ……かな」

更識簪の姉である生徒会長がこう言うんだ、原作通りの性格ってことで間違いないのだろう。

「了解しました。妹さんの性格を考慮した上でアプローチをしてみます。でも、俺で無理なときは一夏に頼んで下さいよ?」

生徒会長はわかったと言ったが、自分が頼んだことをナイショにしてくれと言っていた。
姉妹の仲も微妙なのも原作と同じか。
俺は生徒会長との最後の会話でこう注意を促した。
誰に見られているかわからないし、俺の部屋に生徒会長が来ていたと妹さんが知れば、生徒会以外でも繋がりがあるのではないかと勘ぐられることもありえるからと。
だから、妹さんの状況を知りたければ生徒会室で報告をするようにしてもらった。

俺は生徒会長から話を聞いた次の日の朝、普段は挨拶程度しかしない更識簪にさ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ