十人目
DEAD END
三話
[8]前話 [2]次話
そして夜に出発した。
奴らは、昼活動するのが多いと聞いたからね。
竜に昼も夜も、あんまり関係ないんだけどさ。
ドオオオォォン!
地雷のような爆発音と共に…
奴は現れた。
馬車は引っくり返り…
みんな外へ投げ出されたの…
妹の一人とお母さんは、もう直撃でね。
足が砕けて使い物にならなかったんだ…
耳が潰れるような…
奴の咆喉と同時に…
非情な突進を、倒れた馬車に…
も…もう…
私は言いたくないわ…
あまりに無惨だから…
黒の双角が去った時。
妹に空いた大きい穴…
お母さんとお父さんの潰れた体…
30メートル向こうの…
もう一人の妹…
彼は、怒りと悔しさと……悲しみでね…
本当の血の涙を流す。
骨などバラバラなのに体を引きずってね。
これが彼の過去よ。
別れも何もする暇もなく…
家族の死を背負ったの…
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ