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原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!
32話
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「ふ〜ん。言いたいことはあるけど。それは試合中に言わせてもらうよ。ではまた」

男は去っていった。夕も自分の控室に向かう。その背中には先程まで感じられなかった闘気を纏っていた。


控室。

剣は前の試合以上に真剣に精神統一している夕を見て疑問を覚えていた。

「ねぇ夕。さっきと様子が違うようだけど、どうしたんだい?」
「ちょっとうざい奴とあってな。叩き潰してやりたいって何故か本気で思った」
「珍しいね。夕がそう思うなんて」

夕は基本的に特定の誰かに敵意を向けることは滅多にない。身内や友人に害が無ければ基本どうでもいいのだ。

「自分でもわからん」

そこに選手呼び出しのアナウンスが入る。

「時間のようだ、行くぞ剣」
「了解」

二人は控室を後にした。
バトルフィールドに着くと選手紹介のアナウンスが行われていた

「次の試合は両者ともに大会初出場の選手です。あらゆる敵を拳ひとつで薙ぎ倒してきた。剛腕の持ち主、ミカワ・ユウ選手。独特の動きと計算されつくした戦法で敵を完封してきた狡猾な狩人、ハマー・ファンクス選手!」

夕と先程の男、ハマーがフィールドに上がる。

「先程はどうも」
「………」

夕はハマーに無言で返す。

「あれから考えてたんだ。やっばり君、キモ「だまれ、てめぇを見てると虫酸が入る。試合開始まで黙ってろ」

夕もどうしてかわからないがハマーを見ているとやる気を通り越して苛々しくのだ。夕は開始位置に移動し体勢を整えた。そして心を研ぎ澄ませていった。

「試合を開始します」
開始のアナウンスが流れる。

「先手は僕だ」

ハマーは一発の白い実体弾を作り出し投げつけてくる。狙いは夕の上半身の中央。速度もそう早くない。夕なら簡単に叩き落とせるレベルだった。しかし、嫌な予感がした夕は実体弾を最低限の動きでかわす。実体弾は夕の顔の真横を通過して後ろの岩にぶつかる。
べちゃ。
しかし、ぶつかった音は通常ではあり得ないものだった。夕は気配察知を全開にしながら後ろを振り向いた。そこにあったのは。白い液体が付着した岩だった。
何だ、あの白い液体は?

「よそ見はいけないなぁ」

夕が後ろを向いた隙をついてハマーが先程と同じ実体弾を複数、作り出し 今度は浮遊魔法で自在に操り飛ばしてくる。全てを避けるのは難しいと思った夕は謎の実体弾を乱脚で撃ち落とす戦法をとった。乱脚とぶつかった謎の実体弾はあっさり壊れて白い液体となる。そして地面に落ち、先程と同じ音を立てる。

「強い刺激を与えると液体になる実体弾か」

あの液体もただ液体とは違うようだし、奇妙な奴だ。

「ありゃりゃ、一発も君に当たらなかった。やるなぁ君ぃ」
「てめえに褒められても嬉し
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