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紫炎の超能力者、彼の地へゆく
第二話 「転移」
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であり、聞いた話では機械の動力すべてが魔力らしい。


 「そういえば君の名を聞いていなかったな」

 「ああ忘れていました。守村もりむら 悟さとりといいます。基本的に悟でいいです」

 「サトリというのか。とりあえず君の話を聞く限りでは別の世界から来たという認識でいいのかな?」

 やけにあっさりとしてるなあ。こんな簡単に信じられるもんなのか。

 「こんな話信じるんですか?」

 「異世界からの転移者はそんなに珍しくはない。転移者の魔力は比較的多いたからむしろ大歓迎だしな。実際に魔総園に通っている者もいる」

 俺と同じ境遇の奴がそれなりにいるってことか。なるほど、それなら信じてくれたことも頷ける。

 これからどうすればいいんだろうな。ここにずっといるわけにもいかないし。

 「アルミリアさん、俺、どうすればいいですかね」

 「サトリはこの学校に興味はあるか?」

 「というと?」

 「要するに入学という形で学校にはいってみないかということだ」

 「しかし住む場所や金銭的にそれは難しいのでは……」

 「それに関しては大丈夫だ。転移者は衣・食・住が保証されているからな」

 それなら願ったり叶ったりだ。やはり転移者が珍しくないというところからそういう処置もしてあるということか。

 「入るなら魔工科にお願いできますかね」

 「理由を聞かせてもらっても?」

 「えー、まず一つ目としては俺自身の魔力の有無ですね」

 魔力の有無。
 これは非常に大事であると思っている。
 元の世界では超能力があっても魔法または魔術という類のものは存在していない。
 しかし今いるこの世界では科学技術はすべて電気ではなく魔力をを動力としているようだ。
 要するに魔力をほとんど、いや持たない者は前提として魔法や魔術などは使えないし生活もままならないだろう。

 「確かに魔力がなければ魔法や魔術は使えない。生活自体は別のところから魔力を引っ張ってきているから大丈夫なんだがな。サトリは魔力の無い世界からきているからそこは重要だな」

 するとアルミリアさんは机の引き出しから携帯端末のようなものを取り出した。

 「それは?」

 「これは魔力測定用デバイスだ。画面のセンサー部分に手をかざせば魔力量が分かる。言語や文字に関しては測定者側の知識の中から自動的に読み取って表示されるから安心しろ」

 これ、スマホだよな。この世界の技術は元の世界よりも高度なのかもしれない。
 逆に安心した。これが中世レベルの文明だったらいろいろと不便だしな。

 「えっとここに手をかざすと……おお?」

 画面に数字が表示される。

 「な!? これは……」

 アルミリア
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