序章
第一話 最後のゲーム
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めたりしていた。
しばらくの間それに熱中していたけど、それを(凍てつく波動のように)消したのはお母さんの声だった。
「ミレイー!今日塾でしょ?行かなくていいの?」
うん。今日は塾あるけど?それがどうしたのかな?
…………。
塾?えっ、ちょ、待っ、塾?
慌てて時計をみると5時半だった。やばい!もうこんなに時間が経っていたとは。ゲームは時間の狩人とはよく言ったものだ……じゃなくて!やばいやばいよ!
滅茶苦茶パニクる私。しかも塾のノートを広げてみると宿題がまだ結構残っている。(あるよねそういうry)
私は奥義丸写しを繰り出したが、塾まであと15分という頃になっても宿題は終わらなかった。
「そろそろ行かないと遅刻するわよ」
「わかってるって!」
私は猛スピードで塾の仕度をすると、家をでた。
「行ってきます!」
「いってらっしゃい。がんばってね〜」
リビングで映画を見ながら、紅茶を飲んでいるお母さんを少し……いや滅茶苦茶羨ましく思った14歳の春の日でした。
*
「宿題とかマジ疲れたわ」
宿題をやってこなかった罰として居残りで宿題をやり、更に宿題をやってないまま来ないよう今日の宿題までやるはめになった。唯一良かったのは来週まではフリーになったということだった。
「はぁ〜疲れた〜。家帰ったらゲームしよう」
幸いにも今日は特に学校の宿題は出ていないし、朝の集まりとかもないからのんびりとゲームを進める事が出来る。
「なんとか水のリング入手までは進めたいな」
偶然にも信号が青だったので私は横断歩道を渡ろうとしたら急ブレーキの音が聞こえた。横を見ると大型トラックが私の目の前に迫っていた。
全身の血が冷たくなるのを感じる。時間が蜜のようになる。
え?なんで?今信号青なのに。まさかこの歳で死ぬなんて勘弁してよ。やりたいゲームがたくさんあるし、ゲーム以外にもやりたいことがあるんだから。まだ14歳なのに。青春も何もかもまだこれからなのに。お願い神様。
そんな私の願いは届かずにトラックが私に突っ込んだ。
最後に私が感じる事が出来たのは轟音と誰かの叫び声。ただそれだけだった。
目の前が暗くなって、そして……そして何もわからなくなった。
「どういうことだ」
スーツに身を包んだ20代前半の男がタブレット端末の画面を見て呻いた。そこにうつっていたのは、1人の少女。
少女の顔写真の隣に少女の名前が表示されていた。少女の名は小宮山ミレイ。その下には、こう表示されていた。『享年14歳 2014年5月13日9時42分死去』男はもう一度どういうことだと呟くと、続けてこ
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