コードギアスR2
0635話
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ざるを得なかった。
ニーズヘッグを通して、殆ど何の抵抗すらもなくトリスタンの持っていたMVSを斬り裂く大鎌の刃。
まさかこうもあっさりとMVSが切断されるとは思っていなかったのだろう。一瞬、トリスタンは動きを止める。時間にすれば本当に一瞬でしかない、0.1秒にも満たない時間。だが、それだけの時間があればニーズヘッグを操っている俺にとっては致命的ともいえる隙だった。
「甘いっ!」
振り切ったアダマンハルパーの刃をそのままに、ニーズヘッグはクルリと手の中で柄の部分を持ち替えて石突きでトリスタンを下から掬い上げるように打ち上げる。
ただでさえニーズヘッグの3分の1程度の大きさしか無いトリスタンだ。その攻撃に耐えられる筈も無く上空へと打ち上げられ……
「お前は嫌いじゃなかったんだけどな」
呟き、ニーズヘッグの腹部に装備されている拡散ビーム砲を……何っ!?
『やらせない』
拡散ビーム砲のトリガーを引いた直後、重装甲のモルドレッドがトリスタンとニーズヘッグの間へと割り込み、身体中から大量のミサイルを放つ。
殆どのミサイルは拡散ビーム砲で破壊されるが、その爆発によりビームの威力は削減され、ブレイズ・ルミナスを貫通し、モルドレッドを撃破する事無く装甲に深刻なダメージを与えるに留まる。同時に、拡散ビーム砲が破壊出来なかった小型ミサイルが大量にニーズヘッグへと向かって来るが、T-LINKシステムを通して起動したジャマーにより全てがあらぬ方向へと飛んでいく。
『嘘、ブレイズ・ルミナスを貫いた!?』
驚愕の声で呟くアーニャ。だが、その認識はまだまだ甘い。拡散ビーム砲は拡散するというその特性上、距離が伸びれば伸びる程に威力を落とす。だからこそ本来のニーズヘッグのビームならミサイルを破壊し、ブレイズ・ルミナスを貫通して重装甲のモルドレッドといえども致命的なダメージを与えられるにも限らず、装甲の全壊という結果で済んだのだ。
「だがまぁ、不幸中の幸いというべきか。この戦いの最優先目標をここでどうにか出来るんだしな」
装甲のほぼ全てがビームによって吹き飛ばされ、華奢な素体を顕わにしたモルドレッドへと視線を向け、呟き……
「大人しくしていろ。ファントムっ!」
その言葉と共にT-LINKシステムを使用してヒュドラからファントム12機が放たれ、こちらの隙を突いてモルドレッドを救出しようとしていたランスロットへと殺到する。
『くっ、こ、これは一体!?』
ヴァリスの代わりにMVSの剣を引き抜いて斬り裂こうとするが、振るわれた剣撃は全てがファントムに命中する事無く空を斬り裂く。
確かにMVSなら命中すればファントムを破壊出来る可能性もあるだろう。だが、それはあくまでも命中すればだ。T-L
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