暁 〜小説投稿サイト〜
覇王と修羅王
合宿編
十八話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「な、なんとか、生き残れた……」

 瓦礫を退けたティアナは、荒く息を吐く。
 現在のLIFEは110。辛うじてSLBを相殺できたのは、フェイトの奮闘とアインハルトの働きでなのはの残り魔力が少なく成っていたからこそだろう。その分ブラスターで自己ブーストして補っていたが、最大出力の制限のお蔭で押し勝てた。
 だが、これで試合が終わったかどうか定かでは無い。ティアナは生存者を調べようとレーダーを開いた所で、一直線に向かって来ている反応に目が行った。もう視認距離まで迫っている。

「この反応……スバル!?」
「ヴィヴィオです!」

 ティアナは声のした所に先制射撃をするが、躱された。
 誘導弾を放てば良いのだがSLBに全力を注ぎ込んだので魔力がもう空に近く、LIFEが1800も残っているヴィヴィオを削り切れない。
 こんなにLIFEが残っている理由は、近くに居たスバルしか無い。今や防災士長のスバルは災害の際に反射的に救助に赴くので、咄嗟にヴィヴィオを庇ったのだろう。その思い切りの良さはコンビ時代からよぉ〜く知っている。

「ティアナさん、行きます!」
「あたしは遠慮したいけど……」

 ヴィヴィオは視認した所から左右にステップを踏みジグザグで近付いてくるので、狙いが付け辛い。
 ならば此方も接近用意、と片方をダガーモードに切り替えようとした――――ところで他に生き残った者が庇うように前へ出た。

 空破断(仮)!

 前に立った者はアインハルト。なのはに撃った拳速から生じる衝撃破を基にした技であり、まだ試行段階なので(仮)が付く。
 だがそれでも威力はあり、確りとヴィヴィオを吹き飛ばした。

「ヴィヴィオさん、これ以上は行かせません」

 悠々と自然体で立つアインハルトのLIFEは1350。対しヴィヴィオのLIFEは1100まで減り、ティアナも相手しなければならない。
 だが、ティアナは掠りでもすれば行動不能に陥るLIFE。ヴィヴィオはシューターで狙いをティアナに定め、分り易く手を振り上げてから発射した。
 当然アインハルトが腕を旋回させ防せごうとするが、其れこそがヴィヴィオ()の狙い。

 コメットブラスト!

 幾つもの小石がアインハルトとティアナの後方から飛来する。土を使った防御魔法と騎士道精神の本懐を遂げたエリオによりLIFE105で生き残ったコロナからの射撃魔法。
 相手は一人、そう思っていたアインハルトは至急対処しようとするが、前後同時には手が回らない上に、矢鱈と数が多い。
 最早万事休す、と思いきや、気づけば身体が横に飛んでいた。

「ティアナさん!?」

 居なくなったアインハルトの分も射撃魔法がティアナに着弾する。

「痛ー!?」

 同時にコロナから悲鳴が
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ