十四章 幕間劇
陣中食×新たな恋人
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人でも、浅井家としても、山のようなご恩のあるお方です」
「そういえば浅井も比叡山の檀家であったな」
「はい。そちらでも、義景姉様は色々よくしてくださって・・・。僕も義景姉様のような立派な武士になろうと思ったのですが・・・。どうしてこんな・・・」
眞琴の沈みようは、それこそ今までにないようだったかもしれない。浅井家の独立にも力を貸してくれてたみたいだし、本当に恩人だったのだろうな。俺は、仲間のおかげでもあるし、神でもあるからそういうのはいないけど。仲間や家族と一緒に今があるということだ。
「眞琴様・・・」
「だが、ここで過ぎた事を繰り返しても仕方がない。以前言うた通り、義景にこれ以上の罪を着せぬよう、お主が義景を人として討ってやれ」
「・・・・はい。そうなっていれば、せめて僕が介錯を」
暗くなってしまったのか、皆顔を暗くするが。市は、今暗くなってもしょうがないとこの重たい空気を打ち破った元気がある声であった。眞琴の悪い癖はすぐウジウジになるところらしいが。
「せっかくお兄ちゃんも来てるんだから、もっと楽しい話にしようよー」
「い、市・・・・・」
「一真も?」
「うん。まこっちゃん、お兄ちゃんの立てた策が上手くいくたびに、お兄ちゃんのお陰お兄ちゃんのお陰って言ってるんだよ。半分はお兄ちゃんが仕掛けてくれた神様の力でもあるかもしれないけど」
「そ、それは、近江の兵に犠牲者が出さない策を立ててくださったからで・・・・」
「そうー?他の時でも、何かにつけてお兄ちゃんの話が出てくるよね、最近」
「あぅぅ・・・・」
「ホントはまこっちゃん、お兄ちゃんの恋人になりたいんじゃないのー?」
「そ、それは・・・・・」
「あら。その反応は・・・・」
「まさか・・・・」
「い、市ーっ!」
「ふふふっ。まこっちゃんのことなら、なんでもお見通しだもんねー♪」
さすが、眞琴の奥さんだけであってなんでも分かるんだな。市が言っていたが、好きな人の恋人または奥さんになったら、もっと強くなるとか言っていたが。で、眞琴も俺の恋人にならないかと市が聞いていたいいのかな。それに市は俺のこと認めているらしいが。
「ね、鬼と戦う気があるなら、みんなお兄ちゃんの恋人になっていいんだよね?お姉ちゃん」
「まあ、そうだな」
「そう決めちゃったものねぇ・・・・久遠」
「べ、別に悪い話ではあるまいっ」
で、市は俺の恋人になるのは許すけど、眞琴の奥さんは市だけとか無理難題だろ。あっちの世界に行けば自動的に側室になり、妻へと昇格する。そうすると、眞琴もここでは恋人になるがあちらでは妻になるわけだ。
「じゃあ市もお兄ちゃんの恋人になる!」
「えええっ!?」
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