十四章 幕間劇
懺悔室×雫の想い
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れは女の子しかわからない話かもしれないと思っての事だ。随分と深刻な雰囲気だったけど、俺は何も知らない。そして時間が経っていき。
「・・・・ありがとうございました。少し、すっとしました」
やがて、詩乃がお礼を言った辺りから俺は再び前を向いてイヤホンを外した。
「特に梅さん。あなたの助言は、うじうじと悩んでいるのが馬鹿馬鹿しくなるようで、とても痛快でしたよ」
「う・・・・梅などここにはいませんわ。この壁の向こうにいるのは、神の御遣いたる・・・・」
「そうですね。そういう事にしておきましょう。雫もありがとうございました」
「そ、そんな者はいませんにょっ!」
そう言い残して詩乃は部屋を出た。
「で、なんだったんだ。詩乃の悩みは」
「一真様は聞かない方が良い事です」
「けれど、これで一真隊の結束はより強固になったと言っても過言ではありませんわ」
「そうですね」
やはり聞かないで正解だったか。それから、また兵士や将のみんなの愚痴と共に悩み相談を解決させたりした。俺も神だし、たまにはこういう仕事もいいかもなと思って。
「そろそろ今日はお終いでしょうか・・・・」
「そうですね。もう良い時間ですし」
小さな明かり取りの窓から入る光は、赤色の光。時計を見ると夕方だった。結構な人数を裁いたのか、思った以上に時間が経ったようだ。
「次が最後か」
「次の方、どうぞ」
「おーう!」
って、おい。小夜叉かよ。なので、神の力で梅の口と体の動きを止めた。
「悪いな、梅の事になったら暴れるだろう?」
そう言って梅は首を縦に振った。ここで暴れたら、懺悔室の価値がなくなるからな。さっき各務が来ては、永遠に愚痴をこぼしていたが、小夜叉に悩み事なんてあるのか。梅を口封じしているから、俺の声を変えて代わりに言ってみた。
「ようこそいらっしゃいました、迷える子羊よ」
「ここで告白した全ての罪は、でうすの名の下に許されるでしょう。そして、誰にも明かされる事はありません」
「おう。あのさー。もっともっと敵をぶち殺せるくらい強くなりたいんだけどよ。なんかこう、手っ取り早い方法ってねえか?」
ああ、やっぱりか。さすが森家だろうな。梅を口封じしてよかったな。
「ふむ。そなたは強くなりたいと言ったが誰を目標にしている?」
「んーとな、一真か母だな。一真と会う以前は母を目標にしてたんだが、一真が現れてから母とオレが負けてからは一真に勝つことを目標にしている」
「ならば、その一真という者に力の源を教えてもらってはいかがだろうか」
「力の源かー。一真は神だから、神の力でやっていると思っていたんだけど違うのかー?」
「我らも神の遣いとして見ておるが
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