暁 〜小説投稿サイト〜
戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十四章 幕間劇
小谷城の仕来り再び
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「あ、兄様」

久しぶりに小谷城を歩いてると、掛けられた声は久しぶりの声であった。俺は、トレミーからの桜花たちの報告書を呼んでいるときだったけど。スマホをしまい顔を向けた。

「二人とも、久しぶりだな。また世話になる」

「いえ、またお会いできて嬉しいです。あのときは、驚きました。いきなり声が聞こえたと思ったら人型の手の上に乗っていたのですから」

「まあな。俺が登場するまでは、桜花たちが代理をしていたからな。それに陣幕で軍議する前にはそこにいたんだけどな」

俺は軍議する前から会話は聞いていたんだけど、最初はハリアーか車に変身したゼロに乗って登場しようとしていた。が、話を聞いていると出るタイミングに迷ったので、陣幕の外からロボモードでしばらく様子見をしていた。

「あれも驚いたけど、お兄ちゃん。部屋の支度、終わってるよ」

「ありがとう。それと・・・・・」

「最後まで言わなくても分かってるよー。一部屋しかしてないから」

さすがだな。俺の言いたい事は分かっているようだ。久遠と結菜と寝たいし、また三人での行為もしたいしな。ちゃんと防音結界しとくから聞こえないけどね。

「さすがだな!」

「えへへ。任せといて!」

まあ、小谷の仕来りシリーズのおかげで、仲は縮んだし。帰ってきてからの結菜も、結構甘えてきてたしな。

「気にしないで。あ、でも『分かってるよ。甘えられる時は存分だろ?』さすがお兄ちゃん!」

「なんで滅多に会わない兄様のほうが、市の考えてる事が通じるんですか」

「別に普通に考えたらそうだと思うが。それに眞琴だって、市と息がぴったりではないか。なぁ?」

「そだよー。まこっちゃんももっと自信をもってよ!」

「ほら、今だって。そういう所が兄様は凄いと思うんですけど・・・」

「そうかな。こういうのは、分かると思うし。市より分かりにくい相手もいるけどな」

分かるというより慣れか。妻の中にも、自然的に分かるし。

「なるほど・・・・お姉様ですか」

「え・・・誰もお姉ちゃんのこと言ってないよ、まこっちゃん」

「あ・・・いやっ!そ、そういう意味じゃ・・・・!」

「あーあ」

俺知らねえぞ、誰も久遠のこと言ってないし。

「あーあ・・・」

「・・・兄様。どうか、先程の事はお姉様には内密に・・・」

「ふむ。どーしようかなぁ。市、どうする?」

「言っちゃおうか?」

「兄様に市ぃ!」

「冗談だよ。んもー、まこっちゃんも可愛いんだから。お兄ちゃんだって冗談だもんね」

「そうだが」

「はぁ・・・びっくりさせないでよ」

「聞かなかった代わりに、市のことを大事にしろよ?」

「・・・・はい!任せてください!」

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